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波乱の日本GPで作業車と追突しかけたガスリーが「死ぬところだった」と憤怒! 米識者も「実に許しがたい」と嘆き【F1】

THE DIGEST編集部

2022.10.09

マシンの先端に看板を引っかけながらの走行を余儀なくされたガスリー。彼は直後に作業車と衝突しかける危機に直面していた。(C)Getty Images

マシンの先端に看板を引っかけながらの走行を余儀なくされたガスリー。彼は直後に作業車と衝突しかける危機に直面していた。(C)Getty Images

 3年ぶりに開催された鈴鹿サーキットでの日本GP。その決勝レースでのあるワンシーンが波紋を広げている。

 10月9日に行なわれたF1第18戦、日本GPの決勝は、雨脚が強まった影響から2周を終えたところで赤旗中断になった。もっとも、コース上のウェットコンディションもあって、ほとんどのドライバーが視界不良を余儀なくされ、1レース目からカルロス・サインツJr.(フェラーリ)がスピンするなど、各所でクラッシュが多発していた。

 そんなドライバーたちにとって“最悪”なレースにあって、物議を醸したのはアルファタウリのピエール・ガスリー。角田裕毅のチームメイトとしても知られる26歳のフランス人は、1周目の途中にサインツJr.の事故で外れた広告板が車に直撃し、フロントウイングを損傷。さらに、そのフロントウイングを取り換えて臨んだ2周目の終盤には、クラッシュしたマシンを回収していた作業用トラクターにぶつかりそうになりながらも、なんとか追い越していた。

 ただでさえ視界不良。そのなかで2度も“外的要因”に巻き込まれたガスリーは憤慨。無線を通じて、「おい! あのトラクターはなんだ! なんでコース上にトラクターがいるんだ!」と語気を強めて、こう続けた。

「僕はその隣を通り過ぎたぞ」
「こんなことは受け入れられない。何が起こったかをもう忘れたのか。信じられない」
 
 ガスリーの言う「もう忘れたのか」とは2014年の鈴鹿でのレースでのジュール・ビアンキの悲劇的な事件を指す。当時25歳だったフランス人レーサーは、雨の中で実施された決勝で、マシントラブルでコースアウト。その際に車両回収の重機に追突し、帰らぬ人となった。

 赤旗による中断後もアルファタウリのスタッフに「死ぬところだったんだぞ!」と怒り、動揺した素振りを見せたガスリー。そんな彼の振る舞いには、周囲からも同情の声が上がっている。米放送局『FOX Sports』のルイス・マヌエル・ロペス氏は「運営が何も学んでいないなんて信じられない。実に許しがたい」と非難。さらにガスリーと同様にクラッシュの危機にあったレッドブルのドライバーであるセルジオ・ペレスは、米スポーツ専門局『ESPN』で次のように語っている。

「今日起こったことは絶対に受け入れられない。ドライバーの命が尊重されていないなんて信じられないし、ジュールのことも尊重されていない」

 なお、その後に再開した決勝はレッドブルのマックス・フェルスタッペンが優勝し、2年連続総合優勝を決めている。注目の角田は13位に終わった。

構成●THE DIGEST編集部

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