マラソン・駅伝

プリンセス駅伝のアンカーに起きた悲劇。かつて無月経に悩んだ新谷仁美は「普段の行いが大きく影響する」と言及

THE DIGEST編集部

2022.10.24

1万メートルで日本記録を保持する新谷がプリンセス駅伝で起きた悲劇に言及した。(C)Getty Images

 全日本実業団対抗女子駅伝の予選会「プリンセス駅伝(福岡県宗像市・福津市6区間42.195キロ)」が10月23日に行なわれ、最終6区のラスト1キロ付近で京セラの白井明衣が左大腿骨骨折で転倒。立ち上がれずに、そのまま途中棄権という事態に見舞われた。

 先頭の九電工の通過から3分19秒差の15位で襷を受けた白井。全日本実業団対抗女子駅伝の出場が得られるのは16チームというなかで、京セラは17位のニトリとは23秒差と、出場権の行方を託されていた。だが、6・695キロで争う6区の残り1キロ付近で白井は突然よろめき転倒。歯を食いしばり起き上がろうとするも、その場から動けずレースを中断せざるを得なかった。

 これまでも足を骨折しながらも四つん這いで進み襷を繋いだり、脱水症状で棄権などアクシデントが起きている女子駅伝。これには日本女子長距離界を牽引する新谷仁美は自身のTwitterで、こう持論を展開した。(以下、原文ママ)
 
「試合本番でのアクシデントは普段の行い(食事や環境など)が大きく影響します。違和感や変化に気づいて自身で解決できないのであれば他者(家族やチーム内)に伝えて一緒に解決する。それが出来ない環境ならそこを去った方が良いと私は思います

 仮に競技を辞めることになったとして、それで自分を守れるなら辞めて良い思う。逃げやわがままじゃない。自分の身を守るための行為。

 だから私は一度この業界を去った。当時の私は痩せなければ走れないという考えの中で競技を続けていた。怪我は治らず誤魔化しながら練習を続け、無月経になるまで絞った。辞めた時、母は泣いて喜んだ。私は自分が間違ってたんだと気づいた」

 最後には「ちなみに競技復帰した時の母はすごく怒ってた。事後報告だったのもあって(笑)」と自虐ネタを盛り込んでいる。

 一度は選手を引退しながらも、日本のトップ選手として復帰した新谷。女性アスリートとして長距離界の指導者に対して思うことがあるようだ。

構成●THE DIGEST編集部

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