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マラソン・駅伝

【箱根駅伝】どこよりも早い来季の“勢力地図”!2023年の本命はやっぱり青学大。気になる2位以降は?

生島淳

2022.01.06

今大会区間賞を獲得した(左から)岸本、中村、中倉。3選手とも来季もチームに残る。写真:JMPA

今大会区間賞を獲得した(左から)岸本、中村、中倉。3選手とも来季もチームに残る。写真:JMPA

 今年の箱根駅伝は青山学院大の圧勝だった。総合タイムは10時間43分42秒。ひと昔前なら、「11時間切り、すごい!」という話になっていたのに、厚底シューズの影響があるとはいえ、度肝を抜く大記録である。

 しかも、青学大の原晋監督は「来年は1分半縮められる可能性があります」と話しており、青学大はまだまだ進化しそうだ。無論、他校も黙ってはいないだろう。ここから王者を倒すための準備を重ねていくはずだ。そこで「2022年度の駅伝地図」を予想していく。

 ポイントとして挙げるのは、以下の3点だ。

●「卒業生の人数」……経験豊富な4年生が抜けることは、戦力的にマイナスになるため。

●「在校生平均区間順位」……今回、箱根を走った3年生以下の選手たちの区間順位を足し上げ、人数で割ったもの。たとえば、青学大の往路だと……
1区志貴勇斗5位/2区近藤幸太郎7位/3区太田蒼生2位/5区若林宏樹3位で、順位の足し上げでは17、それを4人で割ると4.25となる。

●特記事項……エースの存在や、楽しみな新入生はいるかどうかなど。
 
◆青山学院大
・卒業生数:2人
・在校生平均区間順位:2.75(8人、トータル22)

 圧倒的な強さを見せた青学大だが、卒業するのは4区の飯田貴之(区間3位)と6区の高橋勇輝(区間8位)のふたりだけ。さらに来年度に残る選手たちの平均区間順位は2.75で、区間3位以内でまとめられる力が備わっている。

 往路の主要区間も1区の志貴勇斗(2年)が5位、2区の近藤幸太郎(3年)が7位(この時点で総合では2位に上がっていた)、そして3区の太田蒼生(1年)が2位と、経験者が全員残るのは心強い。

 そして今回で分かったのは、青学大の最強の武器は、俗に「中間層」と呼ばれる7番手以降の選手たちの力が、他校とは比べ物にならないということだ。

 今回の7区区間賞の岸本大紀(3年)、8区区間2位の佐藤一世(2年)、9区区間新の中村唯翔(3年)、10区も区間新の中倉啓教(3年)のように、本来であれば往路を走ってもおかしくない選手たちが復路に回るので、区間順位は自ずと高くなる。

 5区の若林宏樹(1年)は、今後卒業まで山上りを担当する可能性もあり、青学大の基盤は簡単に崩れることはない。2023年箱根駅伝の本命と見て間違いないだろう。
 
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