学生日本一を決める『全日本大学駅伝』(以下、全日本)が11月6日に行なわれる。出雲駅伝(以下、出雲)で2位に終わり、屈辱を味わった國學院大の選手たちは、闘志をみなぎらせている。
主将としてチームを引っ張る中西大翔(4年)は、出雲2位を受けて「3位以内という目標を達成できて少しほっとしている部分はある。だけど“優勝”を狙える位置にいただけに悔しさも残った」と複雑な面持ちで話す。
駒澤大にトップの座を許した國學院大だが、「2番で悔しいと思えたからこそ、全日本に向けて気を引き締め直して、もう一度戦おうという意識がチームにある」と中西大は説明し、「今はいい雰囲気で練習出来ています」と語った。
1年次から駅伝メンバーとして活躍してきたが、出雲で念願の区間賞を手にした中西大は、「全日本、箱根もしっかり区間賞を狙っていきたい。駒澤さんや青山学院さんに負けたくない」と強気の姿勢を見せた。
出雲では1年生ながら1区に大抜擢され、トップの中央大とは26秒差の7位で襷を繋いだ青木瑠郁は、「強い先輩に勝った練習があったので、ちょっと慢心していたのかもしれない。区間賞を獲る意気込みで臨んでいただけに悔しい」と猛省した。
スタート直後に吉居大和(中央大)が飛び出したこともあり、集団のペースは例年以上に速かった。さらに風も強かったことを考慮すれば、1年生にとってはタフなレースであったが、青木は「ハイペースのなかで自分は勝負するんだという気持ちを持って走れた」と冷静に対応できたと明かした。それでも集団の前の方で力を使い果たしてしまい、「自分の強みであるラストスパートを発揮できなかった」と力を出し切れなかったことを悔やんだ。
そんなルーキーは、全日本に向けて「先輩たちを優勝の台に乗せられるような、大翔さんに金メダルを持たせられるような走りをしたいです」と誓う。
「ごめん!」と手を合わせるようにして、出雲でゴールテープを切った伊地知賢造(3年)もまた未練を残したひとりだ。「自分はチームの順位を決めるアンカーを任されたので、覚悟をもって臨んでいた。優勝を目指していただけに、それを叶えることが出来ずに悔しかった」と口にし、こう続けた。
「2位で終わってみて誰も満足していなかった。今までではあり得なかった。やっぱりチームが強くなっている証拠だと思うし、目指しているところが皆同じという確認ができた大会だった」
そして、「駒澤さんを倒したいという想いがさらに強くなりました。今回は青山学院さんが上がってこなかったけど、全日本では気合いを入れてくると思うので、もう一度跳ねのけるくらいの勢いで戦いたい」と目をギラつかせた伊地知は、「全日本は個人では区間賞を目指したい。そして前の走者に『後ろに伊地知がいるから大丈夫』と安心してもらえるような存在になりたい」と力を込めた。
取材・文●永野祐吏(THE DIGEST編集部)
主将としてチームを引っ張る中西大翔(4年)は、出雲2位を受けて「3位以内という目標を達成できて少しほっとしている部分はある。だけど“優勝”を狙える位置にいただけに悔しさも残った」と複雑な面持ちで話す。
駒澤大にトップの座を許した國學院大だが、「2番で悔しいと思えたからこそ、全日本に向けて気を引き締め直して、もう一度戦おうという意識がチームにある」と中西大は説明し、「今はいい雰囲気で練習出来ています」と語った。
1年次から駅伝メンバーとして活躍してきたが、出雲で念願の区間賞を手にした中西大は、「全日本、箱根もしっかり区間賞を狙っていきたい。駒澤さんや青山学院さんに負けたくない」と強気の姿勢を見せた。
出雲では1年生ながら1区に大抜擢され、トップの中央大とは26秒差の7位で襷を繋いだ青木瑠郁は、「強い先輩に勝った練習があったので、ちょっと慢心していたのかもしれない。区間賞を獲る意気込みで臨んでいただけに悔しい」と猛省した。
スタート直後に吉居大和(中央大)が飛び出したこともあり、集団のペースは例年以上に速かった。さらに風も強かったことを考慮すれば、1年生にとってはタフなレースであったが、青木は「ハイペースのなかで自分は勝負するんだという気持ちを持って走れた」と冷静に対応できたと明かした。それでも集団の前の方で力を使い果たしてしまい、「自分の強みであるラストスパートを発揮できなかった」と力を出し切れなかったことを悔やんだ。
そんなルーキーは、全日本に向けて「先輩たちを優勝の台に乗せられるような、大翔さんに金メダルを持たせられるような走りをしたいです」と誓う。
「ごめん!」と手を合わせるようにして、出雲でゴールテープを切った伊地知賢造(3年)もまた未練を残したひとりだ。「自分はチームの順位を決めるアンカーを任されたので、覚悟をもって臨んでいた。優勝を目指していただけに、それを叶えることが出来ずに悔しかった」と口にし、こう続けた。
「2位で終わってみて誰も満足していなかった。今までではあり得なかった。やっぱりチームが強くなっている証拠だと思うし、目指しているところが皆同じという確認ができた大会だった」
そして、「駒澤さんを倒したいという想いがさらに強くなりました。今回は青山学院さんが上がってこなかったけど、全日本では気合いを入れてくると思うので、もう一度跳ねのけるくらいの勢いで戦いたい」と目をギラつかせた伊地知は、「全日本は個人では区間賞を目指したい。そして前の走者に『後ろに伊地知がいるから大丈夫』と安心してもらえるような存在になりたい」と力を込めた。
取材・文●永野祐吏(THE DIGEST編集部)