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「転ばなければ優勝できたかも」と高木菜那は涙が止まらず。高木美帆も「気持ちの整理が必要」/北京五輪【2022名場面】

THE DIGEST編集部

2022.12.14

大会連覇を狙った日本だったが、カナダに敗れ惜しくも頂点には届かなかった。(C)Getty Images

 2022年のスポーツ界で印象的な出来事を『THE DIGEST』のヒット記事で振り返る当企画。今回は、北京五輪スピードスケート競技の女子団体パシュート決勝で、金メダルを目前にして高木菜那が転倒したシーンを取り上げる。1位になれず責任を感じた彼女は、悔しさを滲ませながら涙を流した。

記事初掲載:2022年2月15日

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 2月15日、北京五輪スピードスケート競技の女子団体パシュート決勝が行なわれ、日本チーム(高木美帆、高木菜那、佐藤綾乃、押切美沙紀)が2大会連続の金メダル獲得を懸けてカナダと激突。しかし相手に先にゴールを許し、前回の平昌五輪に続く大会連覇はならなかった。

 レースを終え、高木菜は「最後に転ばなかったら優勝できたかもしれないタイムだったので、本当に悔しいです」と涙が止まらず。この後出場するマススタートについては「後で考えます」と語るにとどめた。
 
 今大会3つ目の銀メダルを手にした高木美は「どの銀メダルも違う思いがあって、(団体パシュートの銀メダルは)1500mの時とは違った悔しさがありますね。私のなかでは(レースの)最初の方で何かできたんじゃないかと。後半の戦いの前に、もっとチームにリズムを作ることができたんじゃないかという思いもあって。どう言葉に表わしたらいいかわからないんですけど、まだ気持ちの整理をする時間が必要だなと思います」とコメント。

 佐藤は「ファイナルを終えてみて、『今日はカナダが強かったな』と思えたレースでした。最後自分たちがゴールした時にどれほどの差だったかはわかりませんが、美帆さんが言ったのと同じように、レースの前半で自分が先頭に出た時とか、後半に前の選手のサポートとか、まだまだできることがあったんじゃないかと反省することができたので、結果自体も悔しいですし、自分自身にも悔いが残るレースとなってしまったなと思いました」と悔しさを滲ませた。

 この後、高木美は1000m、高木菜と佐藤はマススタートに出場予定だ。

構成●THE DIGEST編集部

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