まさに”独壇場”と言える、文句のない演技だった。
フィギュアスケートの国内ナンバー1を決める全日本選手権の男子ショートが23日に行なわれ、宇野昌磨が自ら保持するショートの今シーズン世界最高得点を0.46点上回る100.45点を叩き出した。
【動画】今季SP世界最高得点!宇野昌磨のノーカット演技はこちら
2週間前に初優勝を飾ったGPファイナルの得点を、さらに更新する宇野の会心演技に東和薬品RACTABドームに駆け付けたファンは歓喜に沸き、宇野を後押ししたオレンジ色の応援バナーが揺らめいた。
まさに盤石と言っていい内容で、宇野がトップに立った。冒頭の4回転フリップを切れ味鋭く降りる完璧な着氷でGOE(技の出来栄え点)は『3.14』と高い評価が付いた。続く2本目は4回転トゥループ+3回転トゥループの予定だったが、後半のジャンプを2回転に変更した。
「4回転-3回転にする拘りはなかった。無理にいくつもりもなかったし、4回転を降りてから考えました。焦るのではなく、どうしたらいいのかを考えました」
布石は確かにあった。宇野は当日の公式練習からリンクの氷が、スピードが出にくいと感触を掴んで、ゆったりとした動きで練習に取り組んでいた。本番では冷静に氷の状態を見極め、無理なスピードを抑えて演技に入った。ジャンプ変更は、当日の身体のコンディション、リンク環境に合わせて考え出した結論だった。
後半3つ目のトリプルアクセルも難なく決め、ジャンプは全て揃えた。注目の得点は驚異の100.45点。国際スケート連盟(ISU)非公認記録ながら、この得点に会場はドッと沸いた。
演技直後、コーチを務めるステファン・ランビエール氏に向けて、宇野は両手を合わせて、“ごめん”ととれるようなアクションを見せた。
「あれは最後のシットスピンを(最高評価の)レベル4とれるようにしたけど、間違えてしまいました」
スピンのレベルの取りこぼしだったことを明かし、それを唯一悔いていたが、全体的な演技内容については「今できる最大限の演技であり、今日できる最高の演技」と納得した表情で振り返った。
結果的に、2位の島田高志郎に12.76点差をつける圧巻の内容で堂々ショート首位を決めた宇野。25日のフリーでは、3年ぶり5度目の頂点を狙う。
取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)
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2週間前に初優勝を飾ったGPファイナルの得点を、さらに更新する宇野の会心演技に東和薬品RACTABドームに駆け付けたファンは歓喜に沸き、宇野を後押ししたオレンジ色の応援バナーが揺らめいた。
まさに盤石と言っていい内容で、宇野がトップに立った。冒頭の4回転フリップを切れ味鋭く降りる完璧な着氷でGOE(技の出来栄え点)は『3.14』と高い評価が付いた。続く2本目は4回転トゥループ+3回転トゥループの予定だったが、後半のジャンプを2回転に変更した。
「4回転-3回転にする拘りはなかった。無理にいくつもりもなかったし、4回転を降りてから考えました。焦るのではなく、どうしたらいいのかを考えました」
布石は確かにあった。宇野は当日の公式練習からリンクの氷が、スピードが出にくいと感触を掴んで、ゆったりとした動きで練習に取り組んでいた。本番では冷静に氷の状態を見極め、無理なスピードを抑えて演技に入った。ジャンプ変更は、当日の身体のコンディション、リンク環境に合わせて考え出した結論だった。
後半3つ目のトリプルアクセルも難なく決め、ジャンプは全て揃えた。注目の得点は驚異の100.45点。国際スケート連盟(ISU)非公認記録ながら、この得点に会場はドッと沸いた。
演技直後、コーチを務めるステファン・ランビエール氏に向けて、宇野は両手を合わせて、“ごめん”ととれるようなアクションを見せた。
「あれは最後のシットスピンを(最高評価の)レベル4とれるようにしたけど、間違えてしまいました」
スピンのレベルの取りこぼしだったことを明かし、それを唯一悔いていたが、全体的な演技内容については「今できる最大限の演技であり、今日できる最高の演技」と納得した表情で振り返った。
結果的に、2位の島田高志郎に12.76点差をつける圧巻の内容で堂々ショート首位を決めた宇野。25日のフリーでは、3年ぶり5度目の頂点を狙う。
取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)
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