新年最初の日本一が決まった。
1月1日に第67回全日本実業団対抗駅伝競走大会(ニューイヤー駅伝)が群馬県前橋市内で行なわれ、Hondaが史上7チーム目の連覇を達成した。東京五輪マラソン6位入賞の大迫傑(ナイキ所属)の参加で注目を集めたGMOインターネットグループは2020年以来、過去最高タイの5位と健闘した。
【動画】大迫傑も出場した2023年駅伝日本一、ニューイヤー駅伝をハイライトでチェック
39年連続40回目の出場となったHondaはチームのエースであり、東京五輪10000m代表の伊藤達彦を体調不良で欠いたが、それをカバーするほどの選手層の厚さで2連覇を手繰り寄せた。
「どんなレースプランになってもラスト300で勝負しようと思った」と意気込んで臨んだ1区の小袖英人は2位で襷をつなぐが、2区のジャスティン・ソゲット(ケニア)は7位に後退してしまう。
だが、「前に行く選手を抜くだけだった」と語った3区の川瀬翔矢が3位で巻き返すと、4区の小山直城がトップに浮上。全幅の信頼を寄せるエースに首位で襷が渡った。
大混戦となったレースは、もう一人のエースが底力を見せて独走状態となった。5区の青木涼真が45分47秒の区間賞を叩き出す力走を見せて2位に34秒差のリードで突き放す。「トップで来てくれたので、ワクワクした気持ちで走れた。ノビノビ自分の走りができた」と青木はチームメイトに感謝を述べた。
6区の25歳・中山顕も続き、7区の木村慎に首位で襷をつなぐと、2連覇を狙うHondaのアンカーは安定した走りで一度もトップを譲らずフィニッシュテープを切った。
「トップでもらえれば自分のペースで淡々と走れるプランだった。6区までの選手が余裕のあるレースでつないでくれた。最後は気持ち良くゴールに向かって走れた。優勝メンバーになれて本当に嬉しい」(木村)
見事2連覇を成し遂げた小川智監督は「伊藤を欠いて不安の声も挙がったが、このメンバーで十分に優勝を狙える布陣だった。選手たちが逞しく戦ってくれた」とオリンピアンを欠いたなかでも、若手とベテランの激しい競争によって選手層がひと回り大きくなったチームの総合力を称賛した。
小川監督は続けて、「4区までは混戦になると予想していたが、5区に絶対的エースの青木がいるので、トップで来れば逃げ切れる考えだった」と狙い通りのレースプランだったことを明かした。
今年のニューイヤー駅伝はHondaの黄金時代到来を予感させる、”絶対王者”たる強さが際立つレースとなった。
取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)
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39年連続40回目の出場となったHondaはチームのエースであり、東京五輪10000m代表の伊藤達彦を体調不良で欠いたが、それをカバーするほどの選手層の厚さで2連覇を手繰り寄せた。
「どんなレースプランになってもラスト300で勝負しようと思った」と意気込んで臨んだ1区の小袖英人は2位で襷をつなぐが、2区のジャスティン・ソゲット(ケニア)は7位に後退してしまう。
だが、「前に行く選手を抜くだけだった」と語った3区の川瀬翔矢が3位で巻き返すと、4区の小山直城がトップに浮上。全幅の信頼を寄せるエースに首位で襷が渡った。
大混戦となったレースは、もう一人のエースが底力を見せて独走状態となった。5区の青木涼真が45分47秒の区間賞を叩き出す力走を見せて2位に34秒差のリードで突き放す。「トップで来てくれたので、ワクワクした気持ちで走れた。ノビノビ自分の走りができた」と青木はチームメイトに感謝を述べた。
6区の25歳・中山顕も続き、7区の木村慎に首位で襷をつなぐと、2連覇を狙うHondaのアンカーは安定した走りで一度もトップを譲らずフィニッシュテープを切った。
「トップでもらえれば自分のペースで淡々と走れるプランだった。6区までの選手が余裕のあるレースでつないでくれた。最後は気持ち良くゴールに向かって走れた。優勝メンバーになれて本当に嬉しい」(木村)
見事2連覇を成し遂げた小川智監督は「伊藤を欠いて不安の声も挙がったが、このメンバーで十分に優勝を狙える布陣だった。選手たちが逞しく戦ってくれた」とオリンピアンを欠いたなかでも、若手とベテランの激しい競争によって選手層がひと回り大きくなったチームの総合力を称賛した。
小川監督は続けて、「4区までは混戦になると予想していたが、5区に絶対的エースの青木がいるので、トップで来れば逃げ切れる考えだった」と狙い通りのレースプランだったことを明かした。
今年のニューイヤー駅伝はHondaの黄金時代到来を予感させる、”絶対王者”たる強さが際立つレースとなった。
取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)
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