現地時間1月8日、バレーボールのイタリアリーグ・セリエAで2022-23シーズン後半第3節が行なわれ、男子日本代表の石川祐希が所属するパワーバレー・ミラノがエンマヴィラス オウベイ・シエナとアウェーで対戦。セットカウント3-0(25-15、25-22、25-15)の快勝で2023年初戦を白星で飾った。
第1セット、ミラノはサーブで攻め込みブロックで仕留めるお家芸で得点を重ねる。レセプションからのバックアタックを2本決めた石川も、世界選手権を制覇したイタリア代表のオポジット、ジュリオ・ピナーリの強打を見事にシャットアウト。さらに、強烈な一打で味方の好守を得点に変えるなどしてリードを広げ、ミドルブロッカーのアウグスティン・ロセルのエースでセットを先取した。
絶好調のブロックで第2セット最初の得点を挙げたミラノだったが、シエナの主砲ピナーリの3連続得点で形勢一転。中盤にアウトサイドヒッターのオスニエル・メルガレホ (キューバ)の2得点で追いついた後、次のプレーで逆転を演出したのは石川の鮮やかなフェイクセットだった。バックアタックに入ると見せかけて相手ブロックを引きつけ、ノーマークになったレフトへ配球。それをメルガレホがクロスへ叩き込んだ。一気に突き放したいところだったが、3選手のサーブミスで1点リードを守る展開のまま終盤へ突入。石川は正確なアタックで幾度となく相手の追い上げを阻止した後、レフト攻撃でセットポイントを奪取。相手の放った打球がラインを割って2セット目を連取した。
迎えた第3セットでも、石川の存在感が異彩を放つ。再び相手の得点源をブロックで止めてブレーク。ロングラリー中にディグ直後の厳しい体勢からバックアタックを突き刺す。2選手がファインプレーで繋いだボールをスタンディングで叩き込み相手リベロを吹き飛ばした渾身の一打は圧巻の一言。2セット目と同じく中盤にサーブミスが続くが、メルガレホのエースや石川のブロックで粘る相手を振り切り、最後は主将マッテオ・ピアノ(イタリア)のネットインエースで試合終了。ミラノは2023年初戦をストレート勝利で飾った。