規格外の“モンスター”に、アメリカの“ビースト”が挑戦状を叩きつけた。
1月13日、ボクシング世界バンタム級の4団体統一王者の井上尚弥(大橋)は、横浜市内で23年の活動に関する記者会見を実施。バンタム級で獲得した4本のベルト返上を宣言するとともに、スーパーバンタム級への階級上げを明言した。
この会見において「自分よりデカい相手への挑戦。ここから先が本当の戦いとなるので、自分自身本当にワクワクしています」と語った井上。気になる対戦相手については、同席した大橋秀行会長が「すべて交渉中」と話し、当人も「(対戦したい相手で)思いつくのは4人いるが、名前を言うのは避けておきたい」と語るに留まっていた。
次戦の行方が錯そうするなかで、日本の偉才に闘志を燃やしたのが、元WBA世界スーパーバンタム級暫定王者ライース・ライーム(米国)だ。
現在32歳の彼は、プロキャリア20戦無敗(12KO)という確かな実績を持ち、WBOのランキングも堂々の1位。「The Beast(野獣)」の異名が示す通りのパワーが売りの戦士で、力だけならば、WBC、WBO同級王者のスティーブン・フルトンよりも上という識者もいる。
井上と同様に負け知らずの32歳は、米ボクシング専門メディア『Boxing Scene』のインタビューで「俺はナオヤ・イノウエに初めて敗北を与える男になりたいんだ」と言ってのけ、次のように続けた。
「イノウエは真のチャンピオンで、他のチャンピオンとは違って、どんな相手にも果敢に挑戦する。当代屈指のファイターの一人とみなされている彼を退治する男は俺だと本気で考えている」
昨年9月にマイク・プラニア(フィリピン)に勝利を飾っているライーム。だがしかし、その前の試合は21年11月のエドゥアルド・バエズ(メキシコ)戦と、試合間が空いているうえに、本人が切望する大物とのビッグマッチを組めずに来ている。
もどかしい状況に「時間は限られている。俺は自分のキャリアを最大限に生かしたいのに、他のファイターたちから避けられているから、リングで実力を発揮することができないのが悔しい」と漏らすライームは、井上に挑発的に呼びかけている。
「あのイノウエに声をかけているのは俺だけだ。みんな怖がっている。怪物と野獣どっちが怖いかだ。なぁ俺たちの無敗記録を賭けて見ようじゃないか!」
なお、現在スーパーバンタム級はフルトン(米国/WBC、WBO同級王者)やムラドジャン・アフマダリエフ(ウズベキスタン/WBAスーパー、IBF同級王者)が王者として君臨。そのなかで前者はブランドン・フィゲロアとの約1年3か月ぶりになる再戦を2月25日に予定しており、この試合がWBCフェザー級暫定王座決定戦となる見通しだ。
仮に勝てば、この先もフルトンは今後もフェザー級で戦っていくと見られており、スーパーバンタム級の2王座は返上となる。そのため、井上の挑戦が確実視されているWBOで、ランキング1位になっているライームとの王座決定戦が実現する可能性は高いと見られている。
構成●THE DIGEST編集部
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1月13日、ボクシング世界バンタム級の4団体統一王者の井上尚弥(大橋)は、横浜市内で23年の活動に関する記者会見を実施。バンタム級で獲得した4本のベルト返上を宣言するとともに、スーパーバンタム級への階級上げを明言した。
この会見において「自分よりデカい相手への挑戦。ここから先が本当の戦いとなるので、自分自身本当にワクワクしています」と語った井上。気になる対戦相手については、同席した大橋秀行会長が「すべて交渉中」と話し、当人も「(対戦したい相手で)思いつくのは4人いるが、名前を言うのは避けておきたい」と語るに留まっていた。
次戦の行方が錯そうするなかで、日本の偉才に闘志を燃やしたのが、元WBA世界スーパーバンタム級暫定王者ライース・ライーム(米国)だ。
現在32歳の彼は、プロキャリア20戦無敗(12KO)という確かな実績を持ち、WBOのランキングも堂々の1位。「The Beast(野獣)」の異名が示す通りのパワーが売りの戦士で、力だけならば、WBC、WBO同級王者のスティーブン・フルトンよりも上という識者もいる。
井上と同様に負け知らずの32歳は、米ボクシング専門メディア『Boxing Scene』のインタビューで「俺はナオヤ・イノウエに初めて敗北を与える男になりたいんだ」と言ってのけ、次のように続けた。
「イノウエは真のチャンピオンで、他のチャンピオンとは違って、どんな相手にも果敢に挑戦する。当代屈指のファイターの一人とみなされている彼を退治する男は俺だと本気で考えている」
昨年9月にマイク・プラニア(フィリピン)に勝利を飾っているライーム。だがしかし、その前の試合は21年11月のエドゥアルド・バエズ(メキシコ)戦と、試合間が空いているうえに、本人が切望する大物とのビッグマッチを組めずに来ている。
もどかしい状況に「時間は限られている。俺は自分のキャリアを最大限に生かしたいのに、他のファイターたちから避けられているから、リングで実力を発揮することができないのが悔しい」と漏らすライームは、井上に挑発的に呼びかけている。
「あのイノウエに声をかけているのは俺だけだ。みんな怖がっている。怪物と野獣どっちが怖いかだ。なぁ俺たちの無敗記録を賭けて見ようじゃないか!」
なお、現在スーパーバンタム級はフルトン(米国/WBC、WBO同級王者)やムラドジャン・アフマダリエフ(ウズベキスタン/WBAスーパー、IBF同級王者)が王者として君臨。そのなかで前者はブランドン・フィゲロアとの約1年3か月ぶりになる再戦を2月25日に予定しており、この試合がWBCフェザー級暫定王座決定戦となる見通しだ。
仮に勝てば、この先もフルトンは今後もフェザー級で戦っていくと見られており、スーパーバンタム級の2王座は返上となる。そのため、井上の挑戦が確実視されているWBOで、ランキング1位になっているライームとの王座決定戦が実現する可能性は高いと見られている。
構成●THE DIGEST編集部
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