「自分の強さを追い求めていきたい、挑んでいきたいという気持ちがあるからこそスーパーバンタム級に上げて挑戦していきたいと思っている」
どこまでも“本物”を想い求め、井上尚弥(大橋)は新たな道を歩む。1月13日に横浜市内で行なわれた記者会見で、スーパーバンタム級への階級上げを正式に表明した29歳は、並々ならぬ意気込みを語った。
アジア人史上初のバンタム級で4団体統一王者となってから約1か月――。井上は「「バンタム級ではやり残したことはなく、戦いたい相手もいない」とようやく手にした4本のベルトを返上。そして自身にとって約5年ぶりの階級上げも宣言した。もちろんパワーが格段に上がる階級だけに容易な挑戦ではないが、「強さ」を追い求める異能のファイターには期待せずにはいられない。
いまや「世界のイノウエ」と評される男の挑戦には、海外からも熱視線が注がれている。メキシコ紙『Record』の敏腕記者であるレオナルド・リアーニョ氏は「イノウエは、これからも成長し続ける」と銘打ったコラムを掲載し、“規格外のモンスター”に期待を寄せた。
「今日のボクシング界で最も偉大な人物の一人であるナオヤ・イノウエは、数多の歴史が作られてきた階級の最も重要な4タイトルを返上した。いまだ無敗の彼は1試合1000発とも言われる獰猛さで、スティーブン・フルトンやムロジョン・アフマダリエフといった強敵が揃うスーパーバンタム級を支配するだろう」
プロキャリア24戦無敗(21KO)という図抜けた戦績を残し、バンタム級の4団体統一も果たした。そんな井上の現状について「決して長くはないキャリアを考えても歴史的存在だ」と褒めちぎるリアーニョ記者は、今回の階級上げに太鼓判を押している。
「日本の怪物が下した判断は間違ったものではない。今のイノウエは素早く、強く、それでいて巧みさも兼ね備えている。階級を無視すれば、テレンス・クロフォード(ウエルター級)やタイソン・フューリー(ヘビー級)といった戦士たちと並び、世界最高のボクサーなのは間違いないんだ。この業界は挑戦者こそが重要だ。一歩でも先に踏み出したものが目立つんだ。彼は世界最高の日本人だ。そんなイノウエが下した決断を私は祝福したい」
本人が「楽ではない」と危機感を口にするチャレンジはいかなるものとなるのか。23年も井上の一挙手一投足は世界から注目を集めそうだ。
構成●THE DIGEST編集部
【関連記事】「イノウエは舐められてる」23戦無敗の元王者が井上尚弥の異能ぶりに再敬礼! “パッキャオ級”の強さに脱帽「規格外だ」
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【関連記事】「本当に最終章じゃないですか」――慎重だった階級上げへの葛藤。井上尚弥が“地位崩壊”のリスクがあっても挑むワケ
どこまでも“本物”を想い求め、井上尚弥(大橋)は新たな道を歩む。1月13日に横浜市内で行なわれた記者会見で、スーパーバンタム級への階級上げを正式に表明した29歳は、並々ならぬ意気込みを語った。
アジア人史上初のバンタム級で4団体統一王者となってから約1か月――。井上は「「バンタム級ではやり残したことはなく、戦いたい相手もいない」とようやく手にした4本のベルトを返上。そして自身にとって約5年ぶりの階級上げも宣言した。もちろんパワーが格段に上がる階級だけに容易な挑戦ではないが、「強さ」を追い求める異能のファイターには期待せずにはいられない。
いまや「世界のイノウエ」と評される男の挑戦には、海外からも熱視線が注がれている。メキシコ紙『Record』の敏腕記者であるレオナルド・リアーニョ氏は「イノウエは、これからも成長し続ける」と銘打ったコラムを掲載し、“規格外のモンスター”に期待を寄せた。
「今日のボクシング界で最も偉大な人物の一人であるナオヤ・イノウエは、数多の歴史が作られてきた階級の最も重要な4タイトルを返上した。いまだ無敗の彼は1試合1000発とも言われる獰猛さで、スティーブン・フルトンやムロジョン・アフマダリエフといった強敵が揃うスーパーバンタム級を支配するだろう」
プロキャリア24戦無敗(21KO)という図抜けた戦績を残し、バンタム級の4団体統一も果たした。そんな井上の現状について「決して長くはないキャリアを考えても歴史的存在だ」と褒めちぎるリアーニョ記者は、今回の階級上げに太鼓判を押している。
「日本の怪物が下した判断は間違ったものではない。今のイノウエは素早く、強く、それでいて巧みさも兼ね備えている。階級を無視すれば、テレンス・クロフォード(ウエルター級)やタイソン・フューリー(ヘビー級)といった戦士たちと並び、世界最高のボクサーなのは間違いないんだ。この業界は挑戦者こそが重要だ。一歩でも先に踏み出したものが目立つんだ。彼は世界最高の日本人だ。そんなイノウエが下した決断を私は祝福したい」
本人が「楽ではない」と危機感を口にするチャレンジはいかなるものとなるのか。23年も井上の一挙手一投足は世界から注目を集めそうだ。
構成●THE DIGEST編集部
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