マラソン・駅伝

新谷仁美の“快走劇”をQちゃんも絶賛!「2時間以上走る必要があるのかな」“衝撃発言”のランナーが日本新に迫る

THE DIGEST編集部

2023.01.16

日本歴代2位の新谷(右)をQちゃんこと高橋尚子氏(左)も高く評価しているようだ。(C)Getty Images

 現地1月15日、米国テキサス州でヒューストン・マラソンが開催された。日本女子長距離界のエース新谷仁美(積水化学)は2時間19分24秒で走りきり、女子の部で優勝を飾った。

 昨年3月の東京マラソンで13年ぶりにマラソンに挑戦した際には、それまで走らなかったことについて「単純にマラソンはきついからです。2時間以上走る必要があるのかなと思った時に、いや無いわなと思って。なんなら、15分(5000メートル)、30分(1万メートル)も必要ないんですけど、そっちの方が良いのかな」と発言していたランナーとは思えない快走劇だった。

 中間点を1時間9分9秒というハイペースで推移したが、30キロ以降にペースダウン。それでも40キロ通過時には2時間11分56秒と日本記録ペースから約2秒遅れていただけ。最後まで目標を目指し力走するも、野口みずき氏が2005年に樹立した2時間19分12秒には12秒及ばなかった。
 
 米国の地で頂点に立った彼女だが、タイムには納得しなかったようで、ゴール後には不満げな表情を見せた。それでも日本女子マラソン界を支える関係者からは賛辞が贈られた。2000年シドニー五輪で金メダルを獲得し、「Qちゃん」の愛称で親しまれる高橋尚子氏は、「新谷さん2時間19分24秒大幅自己ベスト更新おめでとう」と祝福し、「日本記録を狙っていたから悔しいかもしれないけれど、前半からキッチリとタイムを守りながら攻めた素晴らしい走りでした」と自身のベスト記録を22秒上回った後輩を称えた。

「マラソンは走らないと言っていたけど、覚悟を持って挑んだ結果!これが突破口となり2時間19分切る選手が続いてほしい」

 また1992年のバルセロナ五輪で4位とメダルまであと一歩に迫り、現在は日本の女子マラソンを強化する山下佐知子氏は、「惜しかった。残念!でも19分台の自己ベストは素晴らしいよ」と絶賛している。

 早くも、9月のベルリンマラソンで再度日本記録に挑むことを明かす新谷。10000mとハーフに続き、3つ目の"日本新"に期待だ。

構成●THE DIGEST編集部

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