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格闘技・プロレス

井上尚弥、Sバンタム級初陣はフルトン!? 米メディアが今春の「対戦決定」を一斉報道「大物対決が間近に迫っている」

THE DIGEST編集部

2023.01.19

スーパーバンタム級での「調整期間はいらない」とも語っていた井上(左)。そんな偉才にとってフルトン(右)は願ってもない相手となりそうだ。写真:AP/アフロ、(C)Getty Images

スーパーバンタム級での「調整期間はいらない」とも語っていた井上(左)。そんな偉才にとってフルトン(右)は願ってもない相手となりそうだ。写真:AP/アフロ、(C)Getty Images

 世界が注目する一戦は、いきなりの王座戦となる可能性が高まった。

 現地1月18日、米スポーツ専門局『ESPN』をはじめとする複数の米メディアは、ボクシング世界バンタム級の前4団体統一王者の井上尚弥(大橋)がスーパーバンタム級の初陣で、WBC、WBO同級王者のスティーブン・フルトンと交渉中だと報じた。両陣営は今年5月に日本で対戦するべく話し合いを進めているという。

 実現すれば、文字通りのビッグマッチになる。1月13日に開かれた記者会見において「ここから先が本当の戦いとなる」と強調した井上は、「(対戦したい相手で)思いつくのは4人いるが、名前を言うのは避けておきたい」と語るに留まっていた。また、同席した大橋秀行会長も「すべて交渉中」と慎重なコメントをするだけだった。

 そんな次戦の行方が話題となってきたなかで、急浮上したのが、フルトンとの王座戦だ。

 現在スーパーバンタム級でWBC、WBOの王座に君臨する28歳は、今年2月25日にブランドン・フィゲロア(米国)との約1年3か月ぶりになる再戦を予定していた。そして、この試合はWBCフェザー級暫定王座決定戦となり、今後はフェザー級に転身するとも報じられていた。
 
 しかし、井上が17日(現地)にWBOのランキング1位に入ると、状況は一変。フルトン陣営は、かつて激闘を演じたフィゲロア(米国)戦を白紙に戻し、当初は対戦が難しいとされていた“モンスター”との対決に向けて動き出したという。

 米ボクシング専門サイト『Boxing Scene』は「大物の対決が間近に迫っている」とし、井上のフルトン戦が「今春の終わりごろ(5月か6月)に予定されている」と報道。さらに「具体的な情報は未定だが、この輝かしい一戦はイノウエにとっては国内での4連戦となり、フルトンにとってはプロキャリアで初の国外試合となる」と期待を込めて伝えた。

 2つのベルトを保持するフルトンはキャリアの最盛期にあると言っていい。そんなスーパーバンタム級屈指のハードパンチャーは、すでに井上についてはさまざまに語っている。昨年11月には『Boxing Scene』のインタビューで、「たしかに良い選手だとは思う」と前置きしたうえで「だけど、俺は世界最高とは思わない」と断言。「イノウエからパワーを奪ったら何が残るんだ? それでも彼が世界で一番良い選手だと言えるか?」と好戦的に持論を語っていた。

 はたして、“クールボーイ”(フルトンの愛称)の異名を持つ天才が、“モンスター”と対峙する日は本当に訪れるのか。今春の開催に向けた両陣営の動きに注目だ。

構成●THE DIGEST編集部

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