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格闘技・プロレス

角田裕毅にとってルーキーとの争いは「負け戦」。英専門メディアは“最悪の事態”を懸念「大きな非難に晒される」

THE DIGEST編集部

2023.01.23

F13年目に向け、着々と準備を進めている角田。そんな日本人レーサーの現状には厳しい指摘がなされている。(C)Getty Images

F13年目に向け、着々と準備を進めている角田。そんな日本人レーサーの現状には厳しい指摘がなされている。(C)Getty Images

 F1での3年目となるシーズンを前に準備に余念がないアルファタウリの角田裕毅。昨季は車の性能や信頼性の問題もあって成績はデビューシーズンよりも落としたが、随所でドライバーとしての成長は窺わせ、今季に期待を持たせた。

 とはいえ、やはり結果が全ての世界では、昨季のパフォーマンスは各国のメディアに懐疑的な見方を強いり、やや厳しい展望を示すところも少なくない。カート歴の長いニック・デ・フリースという実績十分な年上のルーキーとの競争については予想が難しいものの、レッドブルのヘルムート・マルコ顧問が「デ・フリースはリーダーに相応しい」と語ったために、日本人ドライバーの「不利」という人々の見方に繋がってしまっている感は否めない(アルファタウリのフランス・トスト代表はこれを否定しているが)。

 英国のモータースポーツ専門サイト『THE RACE』は、「ピエール・ガスリーのアルピーヌへの移籍は、2023年のツノダの進歩を判断するのがさらに難しくなることを意味する」と主張。昨季まではガスリーというF1での経験も実績もあるドライバーと組むことで、その対戦成績が角田の成長ぶりをジャッジするうえで、ルーキー相手には困難であるという。

 同メディアに寄稿するF1ジャーナリストのスコット・ミッチェル=マルム氏は、デ・フリースを迎えたのは角田にとって“負け戦”に等しいと指摘。「ツノダがデ・フリースを倒したとしても、誰もさほど気にしないだろう。F1に昇格できないことが気にもされなかった二十代後半のルーキーを倒したとして、彼の印象が大きく変わることはない」と語り、以下のように続けている。
 
「逆にもしもツノダが負ければ、大きな非難に晒されるだろう。現職のドライバーとして、“初心者”に敗れることは、彼にとって最悪の事態になる。彼は今季、チームメイトを圧倒しなければならない。予選では、0.3秒とは言わないが、平均0.1秒か0.2秒のアドバンテージを示し、明らかに優位に立つ必要がある」

 一方、英国のスポーツ専門サイト『sportskeeda』は、「ドライバーを変更する必要がある3つのチーム」と題した記事において、アストンマーティン(ランス・ストロール)、アルファロメオ(ヴァルテリ・ボッタス&ジョウ・グァンユ)とともに、アルファタウリの名前も挙げた。

「ルーキーイヤーに聞かれた高い評価がぱったりと止んだ」角田と「せいぜい堅実なだけ」のデ・フリースとのコンビは、同メディアから見れば、「F1において最も刺激に欠けるコンビ」で、「何か特別なことを見越した編成でなく、誰もが待望したものでもない」と、非常に厳しい評価が記されている。
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