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課題は低速コーナー? F1合同テスト初日、角田裕毅はAT04に「ポジティブなフィーリング」も「昨季と似たような」問題点の指摘も

THE DIGEST編集部

2023.02.25

アルファタウリで3シーズン目を迎える角田。バーレーンでの開幕戦はいかなる結果となるだろうか。(C) Getty Images

アルファタウリで3シーズン目を迎える角田。バーレーンでの開幕戦はいかなる結果となるだろうか。(C) Getty Images

 2月23日、バーレーン・サクヒールの「バーレーン・インターナショナル・サーキット」で3日間にわたって行われるF1の全10チームが参加する合同テストがスタートした。

 不振に喘いだ昨季の雪辱を期するスクーデリア・アルファタウリでは、3年目のF1でのキャリアを迎える角田裕毅が午前中に新型マシン「AT04」を駆り、午後は28歳のルーキー、ニック・デ・フリースが走行を担当している。
 

 角田はエアロレーキを取り付けての走行など、あらかじめ用意されたプログラムを消化しながら、46周を走行。ガレージに留まる時間が長く、デ・フリースの85周に比べると大きく周回数が少なかったのは気になるところだが、C3タイヤで1分34秒671のベストタイムを計測した日本人ドライバーは、チームの公式サイトを通して、ポジティブにテスト初日を振り返った。

「今日は、チームとしてスムーズに事が進みました。設定した目標を達成できたし、車のフィーリングにも満足しています。昨季の「AT03」に比べると、明らかに進化を感じています。バランスの面で、より良い車にするための改良点を特定しましたが、このAT04には多くのポテンシャルがあります。今後のテストを通して、車がどれだけ進化するか、ワクワクしています」

 また、英国のモータースポーツ専門サイト『THE RACE』にも「ポジティブなフィーリングを抱いています。車は多くの部分で大幅に改善されました」と新型車への好印象を強調したが、同時に「まだ昨季と似たような車の限界に苦労しました」とも告白。とはいえ、昨季の大きな問題点のひとつだった高速コーナーでの滑りについては「良くなりました」と改善されたことを明らかにしており、同メディアは「アルファタウリにとっての優先事項は、低速コーナーへの対応である」と指摘している。

 アルファタウリのテクニカルディレクター、ジョディ・エッギントンは、「車に問題はなく、午前中に赤旗が1度出るだけという堅実な初日だったこともあり、走行プログラムの大部分を完了することができた。ユウキは最初に走行し、サイドポッドにエアロレーキを装着し、幾つかの空力テストを実施した。ここから収集されたデータは、関連するプロセスにおいて重要なものとなる。続いて彼は、幾つかのテスト項目と基本的なセットアップ作業に取り組んで、午後のニックに引き継いだ」と語っている。

 角田はもちろん、フランツ・トスト代表によれば、デ・フリースは初の本格的な走行でさっそく車のダメ出しをし、「エンジニアに良い技術的なフィードバックを与えた」とのことであり(オランダのF1専門サイト『RN365』より)、その点でもアルファタウリにとっては充実のテスト初日になったと言えるかもしれない。残りの日程において、AT04がどれだけ改良され、またドライバーが車に慣れることができるか、非常に興味深い。

 なお、2日目(24日)も走行順番は午前に角田、午後にデ・フリースで、最終日(25日)は逆となる。そして、このテストを終えたチームは、3月第1週末に同じくバーレーンで開催される開幕戦に臨むこととなる。

構成●THE DIGEST編集部
【画像】2023アルファタウリの「AT04」をチェック! 2020シーズンからの歴代マシンも

【動画】アルファタウリ最新版「AT04」がテスト走行! 角田裕毅のマシンがコースへ

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