専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
モータースポーツ

アルファタウリ、NYでの新車発表会開催に「商業目的」の皮肉な見方。一方でレッドブル顧問は今季の雪辱へ「継続性」を強調

THE DIGEST編集部

2022.12.26

2022年はドライバーズポイントで17位に終わった角田。チームとともに雪辱を期して23年シーズンに臨む。(C) Getty Images

2022年はドライバーズポイントで17位に終わった角田。チームとともに雪辱を期して23年シーズンに臨む。(C) Getty Images

 F1のスクーデリア・アルファタウリは、2023年用の新車「AT04」を来年2月11日にアメリカ・ニューヨークで公開することを発表した。
 
 公式SNSで、ニューヨークの橋の上にシートで覆われた車が置かれた画像とともに公開された発表日。すでにアストンマーティンが同月13日、フェラーリが翌14日に新車発表会を行なうことを明らかにしている。ちなみに昨年、アルファタウリは2月14日の発表で、ハース、レッドブル、アストンマーティン、マクラーレンに次いで5番目だった。

 この新シーズンのカラーリングをお披露目するイベントが、イタリアでもなく、レッドブルの本拠地のオーストリアでもなく、ニューヨークで開催されることについては、「アルファタウリ」がレッドブルのファッションブランドであり、公開時、ニューヨークではファッション・ウィークの開催中であるから、という指摘もある。

 スポーツ専門サイト『ESSENTIALLY SPORTS』は、過去数年間、コロナ禍の影響で新車発表会が質素に行なわれていたことを考えれば、「大都市ニューヨークで“ショー”を行なうことは素晴らしい」と見解を示しているが、一方でこれをマーケティング重視の動きと捉えるファンからは、SNSに皮肉や嫌悪を込めた投稿がなされているという。

 また、マイアミ・グランプリとテキサス州オースティンでのアメリカGPに加え、ラスベガスでのレースも新たに加わるなど、顕著となっているF1と米国の繋がりがより強くなっていく兆候のひとつであるとの見方もあり、「これはニューヨークによる“第4のグランプリ”の招致のようにも思える」などといったファンの声が紹介している。

 もっとも、同メディアはアルファタウリを「レッドブルの影に隠れることのない、独立したコンストラクターとなることを目指している」として、姉妹チームにマーケティング目的で“利用される”存在ではないことを強調した。

 そんなイタリア国籍のチームは今季、新レギュレーションの下で終始、「AT03」の開発や改善に苦労し、ピエール・ガスリー、角田裕毅の両ドライバーも成績を伸ばすことができず、ここ数年はうなぎ上りだったイタリア・ファエンツァのチームは、コンストラクターズランキングで9位に沈むという憂き目に遭った。

 巻き返しを図るべく臨む今季。そのカギを握るAT04について、来季よりアルピーヌに新天地を求めるガスリーがオランダのF1専門サイト『F1MAXIMAAL.NL』に対し、「アルファタウリのスタッフは僕に、2023年はこれまででベストな車を作り、もっと前の位置で競争できるようになると話していた」と明かしているが、再び中団争いに加わってそのトップを奪うという目標を果たせるかが、非常に興味深い。
 
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号