フィギュアスケートの世界選手権が来月22日より、さいたまスーパーアリーナで開催される。日本開催は2019年以来、４年ぶりとなる。

　日本からは男子シングルが宇野昌磨、山本草太、友野一希。女子シングルは坂本花織、三原舞依、渡辺倫果。ペアが三浦璃来＆木原龍一、アイスダンスが村元哉中＆高橋大輔が出場する。

　昨年は宇野と坂本が日本人ダブル金メダルの快挙。さらにペアでも、“りくりゅう”が日本ペア史上初の銀メダルを獲得するなど、日本フィギュアの選手層の厚さを強烈にアピールした。地元開催の今大会は、二人の連覇はもちろん日本勢のメダルラッシュに期待がかかる。

　現地27日、露スポーツメディア『Sport24』は開幕まで３週間を切った世界選手権の展望記事を配信。女子シングルの優勝候補に坂本を推薦した。

　同メディアは、26日までオランダ・ティルブルフで行なわれていたチャレンジカップでの坂本の演技に触れ、「カオリ・サカモトは、世界選手権に向けて勢いに乗っているようだ」と言及している。
  　記事によると、「母国での試合に向けて、彼女は新たな衣装を準備。ショートプログラムでは、いつもと違う雰囲気の黒い衣装で登場した」と新衣装に注目。「ジャンプがしやすくなり、滑走も速くなった」と、持ち味であるスピードに乗ったパワフルな演技を評した。

　フリーでもノーミスの演技で他を圧倒した坂本。その盤石な滑りに同メディアのアナスタシア・ロギノワ記者は称賛。「いまサカモトは、ホームの世界選手権に向けて最大限の準備をしている。このスケーターは、昨シーズン飛躍したあの勇姿を取り戻したようだ」と、演技後に自信に満ちた表情の坂本に賛辞を送った。

　ショートとフリー、両方でクリーンな演技を見せて優勝した坂本。同記者は「母国開催の世界選手権を前に、サカモトは優勝候補の地位を取り戻した」と言及。「もしカオリが埼玉で同じ演技をまた見せることができれば、地球上で最高のフィギュアスケーターの座を簡単に守ることができるだろう」と、現時点での優勝最右翼だと強調した。

　記事の最後には、「もちろん、ロシア勢がいなければの話だが」と皮肉を交え、昨シーズンに続き今季もロシアスケーターが不在の大会を嘆いている。

構成●THE DIGEST編集部

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