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「AT04の力を最大限に引き出した」バーレーンGPの角田裕毅に各国メディアは軒並み高採点&賛辞! チーム内対決に完勝したことへの言及も

THE DIGEST編集部

2023.03.09

開幕のバーレーンGPでアルファタウリは角田が11位、デ・フリースが14位となった。(C) Getty Images

 F1開幕戦のバーレーン・グランプリ、アルファタウリの角田裕毅は14番手グリッドからスタートした決勝レースで11番手フィニッシュとなった。

 彼が駆る「AT04」はフリー走行などで速さに欠けると見られていたが、角田は予選でQ1突破を果たす好パフォーマンスを見せ、苦戦が予想された決勝でも、粘り強いドライビングで順位を上げ、ピエール・ガスリー(アルピーヌ)やアレクサンダー・アルボン(ウィリアムズ)との争いを繰り広げて、終盤にはアルボンに迫って熾烈なポイント圏内争いを展開した。

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 残念ながら3年連続での入賞を果たすことはできなかったが、角田自身は悔しさをにじませながらも、ある程度の満足感を示し、チームもフランツ・トスト代表らがカーナンバー22の走りを称賛。そして、各国のメディアも軒並み、日本人ドライバーをポジティブに評価している。

 英国のモータースポーツ専門サイト『MOTORSPORT WEEK』は10点満点の採点で及第点以上の「7.5」を与え、「パフォーマンスの低いAT04で驚異的な働きを見せてQ2に進出し、新しいチームメイトのニック・デ・フリースを0.7秒差で打ち負かした。ここでタイヤを使い果たしたことで、Q3に進むチャンスは失われた。F1での3年目を迎えた日本人ドライバーは、決勝でも名誉あるパフォーマンスを披露したが、ポイントを奪取にするにはわずか1秒足りなかった」と、ポジティブに寸評を綴った。

 F1専門サイトの『planetf1』も、「角田がこれほど前の高いグリッドにつけるとは、ほとんどの者が予想しなかっただろう。過度に注目に値するパフォーマンスではなかったとはいえ、それは力強かった。終盤、ジョウ・グァンユ(アルファロメオ)、・デ・フリースを見事に追い抜いたが、ポイント獲得を目前にして、アルボンとの差を詰めることはできなかった」と好意的で、こちらも採点は「7.5」となっている。

『TOTAL-MOTORSPORT』と『CRASH』は、ともに採点は「7」で、前者は「デ・フリースに対して明らかに優位性を持っていた。バーレーンでは過去に好成績を収めており、今週末も再びその良さを示した」、後者は「フリー走行で最も遅かった車のせいで、あと一方のところでポイントを逃したことは悔しかっただろうが、週末を通して角田は堅実なドライビングを見せ、新しいチームメイトに対しても余裕を持って優位性を保った」と、それぞれ高評価を下した。
 
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「戦略がもう少ししっかりしていれば、両ドライバーともに順位を上げられただろう」