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バレーボール

セリエAの決勝まで「あと1セット」も痛恨の逆転負け。石川祐希が考えるミラノの敗因、そして示す“覚悟”

THE DIGEST編集部

2023.04.24

全体2位の23得点を挙げた石川。しかしチームはフルセットの末、逆転負けを喫した。(C) Lega Pallavolo Serie A

全体2位の23得点を挙げた石川。しかしチームはフルセットの末、逆転負けを喫した。(C) Lega Pallavolo Serie A

 現地時間4月22日、バレーボールのイタリアリーグセリエAで2022-23シーズンのプレーオフ準決勝第4戦が行なわれ、男子日本代表の石川祐希が所属するパワーバレー・ミラノがルーベ・チヴィタノーヴァとホームで対戦。セットカウント2-3(25-23、25-18、19-25、22-25、7-15)で2セット先取から逆転を許して敗れ、決勝進出の行方は最終戦へ持ち越しとなった。

 3勝先勝(5試合制)したチームが次の舞台へ駒を進めるこの準決勝。ミラノは強豪チヴィタノーヴァを相手にアウェーで初戦を落としたが、ホームで1勝を奪い返すと、19日の第3戦ではストレート勝ちを収めて2連勝で2勝1敗。勝てば決勝進出が決まる大一番の4戦目を、プレーオフ準々決勝から負けなしのホームで迎えた。

 レギュラーシーズン首位のペルージャを退けた8位ミラノが準決勝の舞台で、昨シーズンの王者から2勝を奪い決勝進出へ先に王手をかけた快進撃を複数の現地メディアが報道。なかでもその立役者である石川への注目度は上がる一方だ。同国最大手スポーツ紙『ガゼッタ・デッロ・スポルト』が、試合当日の紙面を大きく割き、雄姿をとらえた写真をトップに据えて日本代表主将のインタビューを報じるほどである。

 第2戦に続きチケット完売となった本拠地で観客5296人が見守るなか、石川は不動の先発メンバーとしてコートに立った。
 
 同国公営放送が生中継したこの試合の開始前、解説者の元イタリア代表アンドレア・ルッケッタ氏が1番の注目選手に名前を挙げた石川が、第1セットから見せる。自身最初の得点で優位に立ち、中盤にブロックを決めてリードを4点に広げる。

 チヴィタノーヴァが若手攻撃陣のアレクサンダル・ニコロフ(ブルガリア)とマルロン・ヤント(キューバ)の2連続得点で詰め寄るが、レフトからのクロス弾で追撃を許さず。セットポイントでは、連続の好守でラリーへ持ち込んでブロックへと繋げ、ミラノが試合を先行した。

 第2セットの開始から間もなく、石川はなんと4連続エースを決める圧巻のパフォーマンスを披露。以降、さらにエース2本を加えたミラノは、冴えわたった攻撃とブロック、固い守備で相手を寄せつけずセットを連取して、決勝進出まであと1歩のところに迫った。

 ところが、第3セットで強豪が息を吹き返す。石川の5本目のエースで序盤にリードを奪ったミラノは、ミスから接戦へ持ち込まれると、ニコロフに3連続得点を許して形勢一転。サーブミスの後、レセプションで安定を欠き5点のビハインドを負う。終盤にレフトからの強烈なストレートと再びサービスエースで石川が奮闘するも、逃げ切られてしまう。
 
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