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羽生結弦、GPファイナルで王座奪還ならず。4回転5本を組み込むも銀メダル。優勝のチェンは世界最高点

THE DIGEST編集部

2019.12.07

4回転5本にトライした羽生だが、優勝を逃して悔しそうな表情を見せた。(C)Getty Images

 フィギュアスケートのグランプリ(GP)ファイナルが7日、イタリアのトリノで行なわれ、3年ぶり5度目の優勝を狙った羽生結弦は、合計291・43点で2位に終わった。

 5日のショートプログラムで97・43点の2位発進となった羽生は、この日のフリーで194・00点をマーク。ネイサン・チェン(アメリカ)との12・95点差を詰めるべく、ルッツを含む4種類の4回転ジャンプ5本を組み込んだが、世界最高の合計335・30点を叩き出したチェンに敗れた。
 
 5番目に登場した日本の至宝は、プルシェンコ氏のレジェンドプログラム『ニジンスキーに捧ぐ』のオマージュである『Origin』の調べに乗って優雅に滑り出した。

 最初の4回転ループを成功させると、続く4回転ルッツも着氷。ステップ、スピンも完璧につなげ、続くトリプルルッツ、4回転サルコウも決めて見せる。その後のコンビネーションジャンプなどでミスが続いたが、気持ちを切らさずに最後まで集中を保って演じきった。

 キスアンドクライでやや不満げな表情を浮かべていたように、決して満足のいくパフォーマンスではなかっただろう。しかし、優勝こそ逃したものの、3位のケビン・エイモズ(フランス)に15・8点差をつけた羽生の演技には、誰もが魅了されたはずだ。チェンとの熾烈な王者争いは、今後もしばらく続きそうだ。

【グランプリファイナル男子|最終順位表】
1位 335・30 ネイサン・チェン(アメリカ) 
2位 291・43 羽生結弦(日本)
3位 275・63 ケビン・エイモズ(フランス)
4位 248・83 アレクサンドル・サマリン(ロシア)
5位 241・44 金博洋(中国)
6位 220・04 ドミトリー・アリエフ(ロシア)

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構成●THE DIGEST編集部