バレーボール

西田有志、石川祐希、高橋藍の“2桁得点” で、日本はセルビアに逆転勝利! 海外識者が「MVP」と評したのは?【男子バレーVNL】

佳子S.バディアーリ

2023.06.10

キャプテン石川が安定したパフォーマンスを披露。チームを勝利に導いた。写真:梅月智史(THE DIGEST写真部)

 6月9日、愛知県・名古屋市(日本ガイシホール)で開催中の国際バレーボール連盟主催『ネーションズリーグ(VNL)』(男子)で、世界ランク8位の日本代表がプール2の1週目第2戦で、同11位セルビアと対戦。セットカウント3-1(22-25、25-21、25-23、25-20)で1セットダウンからの逆転劇で連勝を飾った。

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 初戦でイランにストレート勝利を収め白星発進した日本。対戦相手セルビアは、イタリア・セリエAで今季王者に輝いたイタス・トレンティーノに所属し、コッパ戦の準決勝で石川と対戦したミドルブロッカーのマルコ・ポドラシュチャニンとスレチコ・リシナツ(来季はポーランドリーグへ移籍)をはじめとする主力が、クラブシーズン後のコンディション調整中のため登録外。それでも、第1週のメンバーは、攻撃陣が196cmの1人を除き全員が200cm台、セッターの2選手が190cm超でリベロも180cmを越える大型チームだ。

 その高さに挑む日本の先発は、アウトサイドヒッターに石川祐希と高橋藍、オポジットは西田有志、ミドルブロッカーが小野寺太志と山内晶大、司令塔は関田誠大、リベロに山本智大。イラン戦と同様の布陣で試合をスタートさせた。

 第1セットは、石川のバックアタック、高橋(藍)のエースと西田のブロックアウトで序盤に3連続得点を挙げて優位に立つ。だが、サーブミスが続きブレークを奪えないまま、中盤に接戦へ持ち込まれる。アンフォーストエラー10本のうち8本を占めたサーブミスが終盤も足かせとなり、追い上げに屈してこのセットを譲り渡した。
 
 第2セットは開始早々から4連続失点。しかし、高橋藍がエース1本を含むサーブでブレークを引き寄せ、自らの華麗なバックアタックで同点に追いつく。すると、石川もサーブで相手守備を崩してラリーで好守。それを自分で後衛からの逆転弾に変える。中盤には、調子を上げた西田の攻撃に加え、高橋藍が再びサーブで連続得点に貢献。さらに関田のツーと山本の好守で追加点を呼び込む。終盤、レセプションの乱れから3失点に見舞われるが、途中出場のオポジット宮浦健人がエースで嫌なムードを断ち切り、西田のバックアタックで試合を振り出しに戻した。

 第3セットは、山内と替わりミドルを任された高橋健太郎の得点でスタート。石川の1枚ブロックでリードを奪うと、高橋(健)が定評のあるブロックで奮闘。守備を助けてラリーへ持ち込む追加点の足がかりを作る。さらに、セット開始時にアタック決定率70%をマークしていた西田が勢いに乗りエースを決める。終盤の相手の粘りに耐えて握ったセットポイントでリリーフサーバーとして甲斐優斗を起用すると、代表初招集の19歳が効果的なサーブの後に渾身のディグ。それを関田から託された石川がバックアタックを決めて勝利へ王手をかけた。
 
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海外識者は日本の戦いぶりをどう評価?