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ラグビー

34歳のリーチ マイケルはなぜ国内リーグワンで大暴れできたのか? 4度目のラグビーW杯出場へ心に留めた「セルフィッシュ」の意識

THE DIGEST編集部

2023.06.26

リーグワンで好調なシーズンを送ったリーチ。W杯での活躍にも期待したい。(C) Getty Images

リーグワンで好調なシーズンを送ったリーチ。W杯での活躍にも期待したい。(C) Getty Images

 34歳のリーチ マイケルが大暴れしたのは、国内リーグワンのレギュラーシーズンである。

 2023年5月までの約5か月間、東芝ブレイブルーパス東京のナンバーエイトとして全チーム中トップとなる突進回数を記録した。

「リセット、セット(プレー後の起き上がりや位置取り)の速さを意識したら、勝手にボールが回ってきました。それで、ボールキャリー(突進)が多くなった」

【関連記事】「小さいからラグビーなんかできねーよ」南アフリカをW杯優勝に導いた小柄な男が持つ反骨心と日本へのリスペクト
 心持ちはこうだ。

「僕は自分にフォーカスして、自分がいいプレーをできるように集中しただけです。すごくセルフィッシュな考え方だったのですが、自分にとっては必要なことでした」

 その時々でチーム戦術の遂行、チームの勝利を念頭に置きながらも、まずは自分の目指すプレーをやり切るのを意識した。

 この秋、ワールドカップがあるためだ。フランスで開かれる大舞台に向け、日本代表の候補群は国内シーズン中から代表首脳と面談を重ねていた。その時々の試合を振り返りつつ、国際舞台で必要な動きを確認した。

「セルフィッシュ」を謳うリーチも、そのひとりだった。

 日本代表を率いるジェイミー・ジョセフヘッドコーチからの要求につき、冗談交じりに述べる。

「自分がやろう、やろうとする意識が強くて。でも、ただ、やり過ぎて、ここだという時に疲れているのがよくないというフィードバックでした。自分で勝とうとするのがよくない。ここだという時に全力で。あとは周りを使って…と」

 数年来、不振にあえいでいた。初めて8強入りした日本大会の前後から、怪我などのせいで十分にトレーニングできなかったからだ。2021年の代表活動後は、件のジョセフからもっと厳しく指摘されていた。

 故障が癒えてハードワークすると、昨今の状態を獲得できた。

 もう、弱音は吐かない。

 自身4度目となるワールドカップ出場へ課されたジョセフの指令を、進歩の証として捉えるのだ。

「前はやらなさすぎて、今度はやり過ぎて。その間をしなきゃいけない」
 
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