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「まさに茶番劇」箱根駅伝“全国化”は100回大会限り報道に青学大・原晋監督が異論!SNS上でも賛否両論「全国に門戸を!」「格差がますます拡大に」

THE DIGEST編集部

2023.06.28

青学大の原晋監督は箱根駅伝の全国化が来年1月の第100回大会限りでの見通しに異論を唱えた。写真:産経新聞社

 来年1月、記念すべき第100回大会を迎える箱根駅伝。伝統ある大会の在り方に、大学駅伝界の名将が一石を投じた。

 昨年6月、関東学生陸上競技連盟(関東学連)は第100回大会の参加資格を「日本学生陸上競技連合男子登録者」と発表した。ゆえに、出場枠が大幅に拡大され、栄光のスタートラインを目指す大学には、またとないビッグチャンスが訪れたのだ。

 予選会には全国の大学が参加可能になったことで、10月14日に行なわれる箱根駅伝予選会(東京・陸上自衛隊立川駐屯地~国営昭和記念公園)は、過去にない激戦が予想されている。

 去る6月26日、箱根駅伝に関して、全国の大学が参加できるのは第100回限りとなる見通しが一部報道で明らかになった。つまり、2025年の第101回大会の予選会の参加資格は従来の「関東学生陸上競技連盟男子登録者」に戻るのだ。

 この報道に対し、青山学院大の原晋監督は自身のツイッターを更新。持論を次のように展開し、疑問を呈した。

「まさに茶番劇に終わりそうな箱根駅伝全国化問題。100回大会の地方大学参加、101回大会後の参加継続なし、すべて事後報告!正月から国道一号線を利用させて頂く国民行事。加盟校のみならず、多くの国民のご意見に耳を傾けるべきだと思います。皆さんはどう感じられますか?」
 
 原監督が発したメッセージに、SNS上ではさまざまな意見が飛び交った。ツイッター上では、「日本一を決める戦いは、あくまで全日本大学駅伝」「箱根駅伝が理由で関東に有力選手が集まりすぎて、ますます格差が拡大になる」「箱根駅伝は100回大会を機に、全国の大学に門戸を広げるべき」「このまま関東の大学のみで行なわれ続ければ、駅伝界は衰退の一途になる」「記念大会だから、地方大学にも参加させてあげるよ感が強くて呆れます」など、賛否両論が沸き起こっている。

 箱根駅伝を全国化することで競技の裾野が広がるという声がある一方で、すでに大学日本一を決める全日本大学駅伝が存在していることや第1回大会からの伝統を重んじる声も決して少なくない。

 大学駅伝界の行く末を大いに憂う名将の発信は、まだ波紋を呼びそうだ。

構成●THE DIGEST編集部

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