先週土曜日、私はイングランドで権威のあるスポーツイベントのひとつ、いや、もっとも権威のあるイベントのひとつに足を運んだ。
それはクリケットの伝統的なビッグゲーム。イングランド代表とオーストラリア代表の間で5日間に渡って繰り広げられる『ジ・アッシズ』として広く知られている。クリケットはイングランドのみならずオーストラリアでも国技に近く、インド、パキスタン、ニュージーランド、南アフリカ、スリランカ、西インド諸島などでもポピュラーなスポーツだ。
とはいえ、日本の方にとってクリケットはピンと来ないスポーツだろう。取り上げるメディアはほとんどないと想像する。ならば、もしあなたがワールドワイドなスポーツを好むのであれば、この機会にせめてジ・アッシズだけでも知っていただきたい。
今回のジ・アッシズは、ロンドン北部のローズ・クリケット・グラウンドで行なわれた。実に英国的な雰囲気を醸し出すクリケットの「聖地」であり、ビートルズのレコーディングスタジオとして有名なアビーロード・スタジオのすぐ傍に位置する。
ローズのクラブメンバーは有名で、彼らはスカーレットとゴールドの服を身につけていることから“ベーコンエッグ”と称される。大半は上流階級の人々だ。
1882年、クリケットのオーストラリア代表がオーバル(英国のクリケット場)で初めてイングランド代表に勝利した。当時の新聞では、「イングランドのクリケットは死滅した」「遺体は火葬され、彼らの灰はオーストラリアに運ばれる」と皮肉たっぷりに書き立て、その「灰(アッシュ)」がジ・アッシズの由来となった。これもまた英国らしいネーミングだろう。
ジ・アッシズはローズ(ロンドン)、エッジバストン(バーミンガム)、ヘディングリー(リーズ)、オールド・トラフォード(マンチェスター)、そしてオーバル(ロンドン)の国内5会場で開催される。オーストラリア代表は現在ジ・アッシズのホルダー。もしシリーズが引き分けに終わった場合は、オーストラリアがアッシズを保持するルールだ。
5試合のなかでもっとも格式と注目度が高い一戦が、ローズで行なわれるものだ。他の試合会場よりも敷居が高いぶん、観客は奇抜な仮装や楽器の持ち込みを禁じられている。一方で、クリケットの試合では珍しく会場のムードは熱狂的で、観衆がとても騒がしい。いわゆるアウェー感を創出するためで、オーストラリア代表にとっては過酷な環境となるのだ。この日は3万2000人近い大観衆がスタンドを埋め尽くした。
それはクリケットの伝統的なビッグゲーム。イングランド代表とオーストラリア代表の間で5日間に渡って繰り広げられる『ジ・アッシズ』として広く知られている。クリケットはイングランドのみならずオーストラリアでも国技に近く、インド、パキスタン、ニュージーランド、南アフリカ、スリランカ、西インド諸島などでもポピュラーなスポーツだ。
とはいえ、日本の方にとってクリケットはピンと来ないスポーツだろう。取り上げるメディアはほとんどないと想像する。ならば、もしあなたがワールドワイドなスポーツを好むのであれば、この機会にせめてジ・アッシズだけでも知っていただきたい。
今回のジ・アッシズは、ロンドン北部のローズ・クリケット・グラウンドで行なわれた。実に英国的な雰囲気を醸し出すクリケットの「聖地」であり、ビートルズのレコーディングスタジオとして有名なアビーロード・スタジオのすぐ傍に位置する。
ローズのクラブメンバーは有名で、彼らはスカーレットとゴールドの服を身につけていることから“ベーコンエッグ”と称される。大半は上流階級の人々だ。
1882年、クリケットのオーストラリア代表がオーバル(英国のクリケット場)で初めてイングランド代表に勝利した。当時の新聞では、「イングランドのクリケットは死滅した」「遺体は火葬され、彼らの灰はオーストラリアに運ばれる」と皮肉たっぷりに書き立て、その「灰(アッシュ)」がジ・アッシズの由来となった。これもまた英国らしいネーミングだろう。
ジ・アッシズはローズ(ロンドン)、エッジバストン(バーミンガム)、ヘディングリー(リーズ)、オールド・トラフォード(マンチェスター)、そしてオーバル(ロンドン)の国内5会場で開催される。オーストラリア代表は現在ジ・アッシズのホルダー。もしシリーズが引き分けに終わった場合は、オーストラリアがアッシズを保持するルールだ。
5試合のなかでもっとも格式と注目度が高い一戦が、ローズで行なわれるものだ。他の試合会場よりも敷居が高いぶん、観客は奇抜な仮装や楽器の持ち込みを禁じられている。一方で、クリケットの試合では珍しく会場のムードは熱狂的で、観衆がとても騒がしい。いわゆるアウェー感を創出するためで、オーストラリア代表にとっては過酷な環境となるのだ。この日は3万2000人近い大観衆がスタンドを埋め尽くした。