表情は変わらない。ただし不機嫌ではない。むしろ正直かつ簡潔に、思いを述べる。
2023年7月8日、うだる暑さの東京・秩父宮ラグビー場。ラグビー日本代表の松島幸太朗が、「JAPAN XV」名義で今シーズン初の実戦に挑んだ。
ニュージーランド代表入りを目指す選手からなるオールブラックス・フィフティーンとの一戦は、6-38で落とした。
スタンド下の取材エリア。松島は「うーん…」と切り出し、淡々と振り返る。
「プレッシャーがかかった時に、あまりチームとしてのアタックが機能しなかったところもあった。高いレベルの相手との試合だと、ぽろぽろ(ボールを)落としてしまうとリズムに乗れないですし…。相手のミスを自分たちが処理できれば、今後はよくなっている」
まさに、そういう流れが続いていた。
2019年のワールドカップ日本大会で初めて8強入りしたチームはいま、同フランス大会を今秋に見据える。
国内リーグワンを終えて約3週間後の6月12日から、浦安合宿を始めた。蓄積疲労がたまりそうな猛練習を重ね、今度のゲームを迎えていたのだ。
何よりこの日は、メンバーの23名中5名が代表戦の未経験者だ。9月に開幕するフランス大会本番を見据えての試験的起用があった。
これらの要素が終盤のタックルミス、試合を通しての逸機の遠因となったか。特に松島が言う通り、球を奪った直後などにエラーが重なった。
「自分たちのやろうとしていることはわかっているんですけど、それを(有機的に)繋げられないというのがあった」
8点差を追う後半11分頃だ。
相手が自陣22メートル線手前の左へ蹴ってきたキックを、松島が先回りして捕球。加速する。
ハーフ線を越え、左へふくらみ、タックラーをかわして左へ繋ぐが、最後は受け手の仲間がタックルされながらパス。サポート役に渡らなかった。流れが止まった。
過去ワールドカップに2度出場の30歳は、しみじみと繰り返す。
「(攻めを)継続できる展開を作っている。そういうところでラックを作って(タックラーに捕まってから着実に接点を形成して)我慢して…という、(これまで)練習してきたことをやれば、いい結果がついてくる」
2023年7月8日、うだる暑さの東京・秩父宮ラグビー場。ラグビー日本代表の松島幸太朗が、「JAPAN XV」名義で今シーズン初の実戦に挑んだ。
ニュージーランド代表入りを目指す選手からなるオールブラックス・フィフティーンとの一戦は、6-38で落とした。
スタンド下の取材エリア。松島は「うーん…」と切り出し、淡々と振り返る。
「プレッシャーがかかった時に、あまりチームとしてのアタックが機能しなかったところもあった。高いレベルの相手との試合だと、ぽろぽろ(ボールを)落としてしまうとリズムに乗れないですし…。相手のミスを自分たちが処理できれば、今後はよくなっている」
まさに、そういう流れが続いていた。
2019年のワールドカップ日本大会で初めて8強入りしたチームはいま、同フランス大会を今秋に見据える。
国内リーグワンを終えて約3週間後の6月12日から、浦安合宿を始めた。蓄積疲労がたまりそうな猛練習を重ね、今度のゲームを迎えていたのだ。
何よりこの日は、メンバーの23名中5名が代表戦の未経験者だ。9月に開幕するフランス大会本番を見据えての試験的起用があった。
これらの要素が終盤のタックルミス、試合を通しての逸機の遠因となったか。特に松島が言う通り、球を奪った直後などにエラーが重なった。
「自分たちのやろうとしていることはわかっているんですけど、それを(有機的に)繋げられないというのがあった」
8点差を追う後半11分頃だ。
相手が自陣22メートル線手前の左へ蹴ってきたキックを、松島が先回りして捕球。加速する。
ハーフ線を越え、左へふくらみ、タックラーをかわして左へ繋ぐが、最後は受け手の仲間がタックルされながらパス。サポート役に渡らなかった。流れが止まった。
過去ワールドカップに2度出場の30歳は、しみじみと繰り返す。
「(攻めを)継続できる展開を作っている。そういうところでラックを作って(タックラーに捕まってから着実に接点を形成して)我慢して…という、(これまで)練習してきたことをやれば、いい結果がついてくる」