女子プロレス団体最大手のスターダムが『STAR☆VERSE Presents 5★STAR GP 2023～開幕戦～Supported by SoftBank』7.23東京・大田区総合体育館大会を開催した。

　メインイベントではRED STAR公式戦が行なわれ、ワールド・オブ・スターダム王者の中野たむと、同王座を狙っている上谷沙弥が対戦したが、試合中に上谷が動けなくなるハプニングが発生。村山大値レフェリーが試合を止めて、たむがレフェリーストップ勝ちした。上谷は担架に乗せられて運ばれたが、意識はあるとのこと。この結末に、場内は騒然となった。

　そんななか、たむは大会を締めようとマイクで話し出すと場内が暗転。再び点灯すると、そこにはメーガン・ペインが立っており、たむを急襲。ヒザ蹴りの連発からファイアーマンキャリーで投げ飛ばすと場内は大ブーイングが起きた。

　メーガンは「たむ、アナタの赤いベルトに挑戦する。地獄へ堕ちろ！」とたむを挑発。リングサイドに現れた林下詩美が「彼女はメーガン。私がアメリカから帰って来たときに付いて来た人です」と紹介。「赤いベルトに挑戦したいようです。彼女のデカさ見てください。とても強く、とてもヤバイ奴です」とメーガンの強さと思いを説明した。

　続けて、「岩谷麻優、出て来い！」とIWGP女子王者の岩谷を呼び出すと「私はアメリカに行って、自分の原点も見つけて、新しい強さもつけて来ました」と前置きすると、「あの日IWGP（初代王者決定）トーナメントに負けてから、ずっとずっとあのベルトが欲しいと思っていました。岩谷麻優が持つIWGP女子王座に挑戦させてください」とベルト挑戦を直訴した。
  　IWGP女子王者は「詩美がIWGPのベルトをどんだけ欲しいか、そのベルトを巻きたいという気持ち、それは嘘ではない。ちゃんと伝わっている」と林下の想いを汲む。「お互い、このベルトを初代で巻けなくて悔しかったよね。でも諦めなかったから、自分のもとにこのベルトがある。ウタも諦めなかったら、このベルトいつか獲れると思う。でもこのベルト、岩谷麻優からは獲れないよ」と釘を刺したうえで、「８月の大阪（8.13エディオンアリーナ大阪第1競技場）で、このベルトを懸けてシングルマッチしてもいいかなと思います」と対戦を受諾。2人は握手を交わした。

　詩美は岩谷から赤いベルトを奪取しており、今回はIWGP女子王座への挑戦権を得るためにアメリカ遠征まで敢行し、計画通り挑戦権を得ている。岩谷にとっても、IWGP女子王座の挑戦者が不在状態になりつつあっただけに、詩美が現れたのは内心喜んでいるかもしれない。好勝負に期待したい。

取材・文⚫︎どら増田

【動画】IWGP女子王者・岩谷麻優「詩美の挑戦、受けます」

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