競泳６日目を迎えた「世界水泳」は男子200メートル平泳ぎ決勝が行なわれ、この種目の元世界記録保持者である渡辺一平が登場。４年ぶりのメダル獲得を目指したが、2分8秒78で6位に終わった。

　東京五輪金メダリストで世界記録保持者のザック・スタブルティクック（オーストラリア）、今大会平泳ぎ2冠に輝く中国の覃海洋（タン・カイヨウ）ら、世界ナンバー１決定戦に相応しいハイレベルなメンバーが揃うなか、日本人スイマーは8レーンで臨んだ。

　渡辺は前半から飛ばし、100メートルを２番手で折り返すと、会場は大歓声に沸いた。だが、覃海洋が異次元のスピードで他を突き放す。渡辺もなんとか食らいついていくが上位との差を詰められず、覃海洋がスタブルティクックとの激戦を制した。
  　タイムはなんと2分5秒48。覃海洋が驚異の世界記録を叩き出し、今大会平泳ぎ3冠の偉業を達成。レース後は絶対王者を誇示するかのように、マッスルポーズを披露した。

　日本のお家芸復活を目指したが、惜しくもメダルには届かなかった。だが、見応えあるレースを見せた大分県出身の26歳に、マリンメッセ福岡に駆け込けたファンからの拍手は鳴りやまなかった。

取材・文●湯川泰佑輝（THE DIGEST編集部）

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