格闘技・プロレス

「怯える必要ない!」4団体統一を目論むタパレスが母国メディアで激白!「弱点を知っている」井上尚弥を“挑発”も

THE DIGEST編集部

2023.08.08

スーパーバンタム級初陣で王座に就いた井上(左)について、タパレス(右)は母国メディアに気になる発言をした。写真:松尾/アフロスポーツ、(C) Getty Images

 フィリピン人戦士が、母国で強気なコメントを発している。

 去る7月25日、ボクシングの前世界バンタム級4団体統一の井上尚弥(大橋)が、東京・有明アリーナでWBC・WBO世界スーパーバンタム級2団体統一王者スティーブン・フルトン(米国)に挑み、8回1分14秒のTKO勝ちを収め、新階級での初陣にして日本人2人目となる4階級制覇を成し遂げた。

 試合後、井上はリングサイドで観戦していたWBA・IBFスーパーバンタム級王者のマーロン・タパレス(フィリピン)に向かって「今年中に、このベルトを懸けて戦いましょう!」と統一戦を熱望。するとタパレスは、自らの世界ベルト2本を持ってリングイン。対戦意思を問われると、「自分自身が王者であることを証明したいので、彼と戦いたい」と即答。前向きな姿勢を示したことで、年内での対戦が実現する可能性が高まった。

 当然タパレスの母国にも、このニュースはすぐに届いた。2団体統一王者同士の対戦に注目度が高まるなか、フィリピンのスポーツメディア『Fastbreak.com.ph』は「タパレスは、『モンスター』を怖れていない」と銘打った衝撃的なトピックを配信した。

 記事内では「フィリピンのチャンピオン、マーロン・タパレスは『ナオヤ・イノウエに怯える必要はない』と述べており、日本のモンスターの弱点を知っているとも主張している」と伝えており、「私とイノウエ、どちらかが倒れるだろう。戦いは長くは続かないかもしれない」という本人のコメントを紹介している。

 さらに、「幾多の猛者を沈めてきたハードパンチャーの日本人を攻略するため、タパレスはトレーナーらと戦略を練っている」とも付け加えている。
 
 タパレス陣営が警戒するのも、無理はない。絶対王者フルトンとの戦いは井上の圧勝と言っても過言ではない内容だった。勝負は8回にレフェリーストップによって決したが、それ以外の場面でも日本の怪物はクールボーイ(フルトンの愛称)を圧倒。難攻不落の無敗ボクサーを、チャンピオンの座から引きずり落としたのだ。

 井上に向けた戦略については「秘密だ」と口を閉ざしたタパレス。「誰もが認める世界チャンピオンになることが私の夢だ。この機会を無駄にはしない」と気合いが入る31歳は、4団体統一という千載一遇のチャンスを最大限に生かすため、来るべき決戦に向けたトレーニングに余念がないという。最後に「私が勝つために戦うことを、ぜひ期待してくれ」とナイトメア(タパレスの愛称)は力強い言葉で締めた。

 今年4月にムロジョン・アフマダリエフ(ウズベキスタン)を判定の末に撃破し、2団体統一王者となったタパレス。井上にとっては、またも一筋縄ではいかない難敵が立ちはだかるが、フルトンに圧勝したことで井上の評価も大きく跳ね上がったことは間違いない。二人が拳を交え合う日は、いつ訪れるのか。期待は高まるばかりだ。

構成●THE DIGEST編集部

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