現地時間９月29日、第19回杭州アジア競技大会・競泳女子50メートルバタフライの決勝が行なわれ、張雨霏（中国）が25秒10の大会新記録で優勝。日本の池江璃花子（横浜ゴム）は26秒02で銅メダルを獲得した。

　池江にとって、主要国際大会の個人種目では、約５年ぶりとなる表彰台だ。メダルセレモニーの直後、張雨霏と池江は涙を流しながら熱い抱擁を交わし、お互いの健闘を称え合う。会場に詰めかけた観衆からは盛大な拍手が沸き起こった。

　池江が白血病から復帰したあとも、中国のエースは彼女を支えてきた。７月の世界選手権では張雨霏が「be the best of yourself」と池江にメッセージを贈り、アジア大会での再会を約束。そんなふたりの抱擁シーンに中国メディア『捜狐』も心打たれたようだ。

　同メディアは、「張雨霏はめったに涙を見せない！ 張雨霏と池江はお互いを尊重し、抱き合って泣いた」と報道。「ふたりの偉大なアスリートは、この瞬間スポーツは素晴らしいと再認識させてくれた」とその様子を伝えている。
  　続けて、「池江の物語は、本当に素晴らしいものだ」と記述。「前回2018年ジャカルタ大会で、池江は６個の金メダルを獲得したが、その後白血病を患った」と回顧したうえで、「治療に耐えながら努力を重ね、競技に復帰した彼女は、このアジア大会で見事複数のメダルを手にした」と称えた。

　競泳女子50メートルバタフライで銅メダル、400メートルメドレーリレーで金メダルを獲得した池江は、同大会を終えたあと自身のインスタグラムを更新。「Asian Games2023　たくさんのご声援ありがとうございました」と綴り、自身や仲間たちとのスマイルショットを投稿した。

構成●THE DIGEST編集部

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