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バレーボール

「勝ったから言える!」”パリ五輪切符”獲得に感極まる石川祐希。崖っぷちからの逆転劇に胸を撫で下ろしたワケ【男子バレー】

永野祐吏(THE DIGEST編集部)

2023.10.08

腰の怪我明けで、今大会苦戦を強いられた石川。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

腰の怪我明けで、今大会苦戦を強いられた石川。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

 石川祐希の目には涙が光っていた。

 国立代々木競技場第一体育館で開催されている『ワールドカップバレー2023』の男子大会で7日、日本代表はスロベニアにストレートで勝利を飾り、最終日を待たずにパリ五輪切符を自力で掴み取った。

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 初戦のフィンランド戦は3‐2で辛勝。さらにエジプト戦は2-3で逆転負けを喫するなど、前半戦で大きく躓いた龍神NIPPON。だがチュニジア、トルコ、セルビア、そしてスロベニアと4戦連続でストレート勝ちし、崖っぷちから這い上がったのだ。

 直後のコートインタビューで石川は「苦しい状況でしたし、最後まで自分たちを信じて戦った結果がこれだと思いますし、目標を達成したので凄く嬉しいです」と涙を浮かべながらコメントした。

 普段はクールだが思わず感情を前面に出した石川は、この時の心情を問われると「今シーズンはここで切符を獲るためにずっとやってきたので、少しホッとした気持ちと嬉しさと、僕だけでなくスタッフだったり選手だったり、色んなプレッシャーがかかっていたので、本当にホッとした気持ちが一番大きかったのかなと思います」と肩の荷が下りたと会見で明かす。
 
 腰の状態不良で出遅れていたキャプテンは、「僕自身パフォーマンスが全く上がっていなかった。戦っていくなかでパフォーマンスを上げていこうと思っていたけど、結果と全く噛み合わなかった」と悔しさを滲ませた。

 それでも「徐々に自分のコンディションを上げて、今日が1番良いパフォーマンスを出せたんじゃないかな。僕個人の上げ具合は想定どおりだったけど、結果として2戦目に敗戦してしまっている」と責任を感じている様子で、「最低でも何日は練習が必要とか、そういったことを含めて学べた。全ては勝ったから言える。次は失敗しないようにしていきたい」と反省の弁を述べている。

 日本の絶対的エースとしての重圧があるなか、コンディションにも恵まれなかった石川。そんななかでも結果を出せたことは、間違いなく来年の五輪に繋がるだろう。

取材・文●永野祐吏(THE DIGEST編集部)

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