専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
マラソン・駅伝

2年連続の“駅伝3冠”を目指す駒大の対抗馬は? 吉居兄弟を擁する中大は出雲初Vが視界に! 三大駅伝別に戦力分析

酒井政人

2023.10.08

中大の吉居大和、駒大の鈴木芽吹、國學院大の平平林清澄。写真:JMPA,産経新聞社

中大の吉居大和、駒大の鈴木芽吹、國學院大の平平林清澄。写真:JMPA,産経新聞社

 いよいよ2023年度の学生駅伝が幕を開ける。昨季は駒澤大が悲願の「駅伝3冠」を達成。大八木弘明監督(現・総監督)が勇退して、今季から藤田敦史監督が指揮を執っているが、駅伝王者は前半シーズンから強かった。

 4月は10000mで篠原倖太朗(3年)が日本人学生歴代4位の27分43秒13を叩き出すと、唐澤拓海(4年)も27分台に突入。5月の関東インカレは2部10000mで唐澤が日本人トップ(4位)&伊藤蒼唯(2年)が8位入賞、ハーフは赤星雄斗(4年)と山川拓馬(2年)がワン・ツーを飾った。6月の日本選手権5000mは佐藤圭汰(2年)が学生トップの4位に食い込み、7月は5000mで鈴木芽吹(4年)が13分24秒55の自己ベスト。ワールドユニバーシティゲームズは安原太陽(4年)が5000mで銀メダルを奪うと、篠原がハーフマラソンで6位に入り、団体の銅メダル獲得に貢献した。

 前回の箱根駅伝Vメンバー7名以外にも、全日本大学駅伝で2年連続の優勝ゴールに飛び込んでいる花尾恭輔、前々回の箱根1区2位の唐澤、同5区4位の金子伊吹、2度の箱根駅伝出場がある白鳥哲汰らキャリア豊富な4年生がいる。また出雲駅伝では“新戦力”といえる庭瀬俊輝(3年)と安原海晴(1年)が選手登録された。

 巨大戦力を誇る駒大のターゲットは「2年連続の駅伝3冠」だ。一方で中央大と青山学院大も「駅伝3冠」を目標に掲げるなど、打倒・駒大に闘志を燃やすチームがある。学生三大駅伝で駒大を倒す大学は現れるのか。それぞれの大会で“ジャイアントキリング”の可能性を探っていきたい。
 
 出雲は6区間45.1㎞のスピード駅伝だ。今季5000mで駒大に匹敵するタイムを残している中大にチャンスがある。6月に中野翔太(4年)が13分24秒11、9月30日のアスレチックスチャレンジで吉居駿恭(2年)が13分22秒01(日本人学生歴代6位)をマーク。9月の日本インカレ5000mでも溜池一太(2年)が5位に入った。それから学生駅伝で4大会連続の区間賞を獲得しているエース吉居大和(4年)の存在が大きい。駒大は佐藤圭汰が10月4日のアジア大会5000mに出場しており、コンディションが未知数だ。吉居兄弟のスピードが駒大勢を上回れば、中大の初優勝が見えてくる。

 前回2位の國學院大はチーム構成を考えると、出雲より全日本の方が面白い。青学大は9月24日の絆記録挑戦会5000mで好タイムを続出させたが、エース区間で不安が残る。ダークホースは強力なケニア人留学生を擁する創価大と城西大になるだろう。

 特に創価大は上位進出の期待が高い。日本インカレは10000mで小暮栄輝(3年)が日本人2番の9位に食い込み、5000mで織橋巧(1年)が7位入賞。9月24日の絆記録挑戦会5000mでは小池莉希(1年)が13分34秒82で青学大勢に先着した。3区が濃厚なリーキー・カミナ(3年)でトップに立つことができれば、駒大を脅かすことができるだろう。
 
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号