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バレーボール

「自分はここにいていいのか」――西田有志が原因不明の体調不良に苦しんだ日々を回顧。復活の背景にあったチームメイトの支え【男子バレー】

大田更紗(THE DIGEST編集部)

2023.10.08

この日も攻守で存在感を発揮した西田。力強いパフォーマンスで観衆を魅了した。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

この日も攻守で存在感を発揮した西田。力強いパフォーマンスで観衆を魅了した。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

 来夏のパリ五輪出場を懸けた『FIVBパリ五輪予選/ワールドカップバレー2023』の第6戦が10月7日、国立代々木競技場第一体育館で行なわれた。B組の男子日本代表は、スロベニアを相手にセットカウント3-0(25-21、25-22、25-18)で勝利し、2008年北京大会以来16年ぶりとなる自力での五輪切符を獲得した。

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 この日、チーム2位の13得点を挙げたオポジットの西田有志は、試合後のインタビューで「いや、本当に最高で~す!」と絶叫。妻で女子日本代表のキャプテン・古賀紗理那に向かって「世界一愛しとるから頑張ろうぞー!」とはにかんだ笑顔を見せていた。

 いつも陽気なキャラクターの西田だが、昨年9月の世界選手権を終えたあと、原因不明の体調不良に悩まされていた。人生のどん底を味わった23歳は、当時をこう振り返る。

「ちょうど1年前、僕はバレーボールができていない状態で、ずっと病院に通いながらっていう状況だった。正直、不安はすごく大きかった。自分よりいいオポジットはたくさんいると思っているので、自分はここにいていいのかっていうのは、ネーションズリーグ(VNL)中もずっと考えていた」
 
 それでも西田には「練習して自分のパフォーマンスをしっかり上げてチームに貢献したい」という強い思いがあった。そんな時、当たり前のようにサポートしてくれたのはチームメイトだった。「ずっと僕が練習していることに対して、いろんなアドバイスをくれた。チーム全員が支えてくれたと感じている」と謝辞を述べた。

 徐々に本来の調子を取り戻していった西田は、今大会で「這い上がらないといけない」と強い覚悟で臨んだ。全試合スタメン出場を果たし、得点を挙げるたびに吠えまくった背番号1は、「自分を信じなかったらつぶれると思っていた。チームを救えるようにと思っていた。こういう風に結果につながったことを嬉しく思う」と達成感に満ち満ちていた。

取材・文●大田更紗(THE DIGEST編集部)

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