現地10月８日、ラグビーワールドカップ（W杯）2023の１次リーグ・プールDの最終戦、日本代表対アルゼンチン代表が行なわれた。日本は27-39で敗れ、１次リーグ敗退が決定。２大会連続の準々決勝進出を逃した。
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　世界ランキング12位の日本に対し、アルゼンチンは同９位。世界屈指のフィジカルを全面に生かしたパワーラグビーに日本は押し込まれる場面もあったが、粘り強い守備と組織的なパス回しで対抗した。

　先制トライを許した日本だが、会場が大きく沸いたのは前半16分のシーンだ。日本は自陣からリーチ・マイケルが左サイドにボールを展開すると、大外にいたロックのアマト・ファカタヴァが自分でボールを前に蹴って持ち込んだ。堅いピッチのバウンドを利用し、見事にキャッチすると、日本の背番号５は一気にスピードアップ。アルゼンチン陣内まで駆け抜け、この試合初のトライを突き刺した。

　初戦のチリ戦でも先制トライを見事に決めたファカタヴァ。運命の大一番で披露した超絶プレーに、スタッド・ド・ラ・ボージョワールは大熱狂。勢いをつける同点トライにチームメイトは背番号５のもとへ駆け寄り、大きな歓喜の輪ができた。
  　このシーンは、ラグビー識者らも唸りを上げている。大会公式サイトは試合ハイライト動画のサムネイルにファカタヴァが決めた同点トライの場面を採用。海外の実況は、屈強なアルゼンチンのタックルを華麗にかわし、ボールを蹴ってキャッチしたファカタヴァのプレーを「グレイトスキル！」と絶賛。トライを決めた場面では「It is Magic!! Go Japan！（なんて魔法なんだ!! いけージャパン！）」と大絶叫したほどだ。

　さらに、別メディアも日本の同点トライに脚光を注いでいる。オーストラリアのオンライン新聞『Brisbane Times』は、素早い展開から電光石火の如く決めた同点トライについて「日本のロック、アマト・ファカタバが今大会のW杯で最高のトライのひとつを獲得した」と賛辞。「見事な連携プレーだ」と評している。

　試合は惜敗し、フランスでの航路を終焉した日本だが、今大会のチームスローガンである『OUR TEAM』で掴んだ極上のトライを世界に見せつけた。

構成●THE DIGEST編集部

【動画】ファタカヴァの”キック＆キャッチ”で日本が同点トライ！（16秒～）

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