現地日曜日、16日間に渡る熱き闘いの幕を閉じた第19回アジア競技大会。中国・杭州の地でさまざまな感動やドラマを生み、一方で前代未聞のトラブルやハプニングも頻発するなど、何かと話題に事欠かない大会となった。

　金メダルの獲得ランキングは中国が201個（総メダル数は383個）でダントツの１位。２番手は日本の52個（同188個）で、３番手が韓国の42個（同190個）という結果に終わった。日本は総メダル数では韓国よりふたつ少なく、全体３位に甘んじている。

　全日程を終えて、韓国メディア『News1』は総括レポート記事を掲載した。４大球技にして４大プロスポーツである野球、サッカー、バレーボール、バスケットボールの各男女代表チームの戦いぶりと結果を考察。「野球とサッカーは歓喜、バレーとバスケットは屈辱」と銘打った。

　同メディアはまず「野球は大会４連覇で、サッカーは大会３連覇でともに前人未到の偉業を達成した」と称え、「両競技は韓国がアジア最強であることを再証明した。とも大会前は不安視されたが見事に悪しき流れを好転させ、結果を叩き出したのだ。優勝候補筆頭というプレッシャーにも打ち勝ったのだから価値がより高い」と褒めちぎった。

　野球の韓国代表は主力に負傷者やスランプの選手が相次ぎ、ベストメンバーを揃えられなかった。それでも「若い血をしっかりチームに取り込んで、戦いながら世代交代にも成功した。グループリーグで一度負けた最強・台湾を決勝の再戦で２－０と撃破。国民を熱狂させる４連覇となった」と説明する。
  　年齢制限があるサッカーは、ほぼベストな陣容を組んだ。パリ・サンジェルマン（フランス）で活躍するMFイ・ガンインや年齢制限を超えるオーバーエイジ枠（24歳以上）も３枠すべてを使い切る必勝体制。やはり金メダル奪取で得られる兵役免除の恩恵が、大きなモチベーションとなっていただろう。

『News1』は「準備期間が短く、不安視されたサッカー代表チームだったが、蓋を開けてみれば最初から最後まで一度も危機を迎えることなく、全勝優勝を飾った」と称賛。「守備の組織力を重視する一方で攻撃の自由度を高めた監督（ファン・ソンホン）の手腕が特筆に値。決勝でライバルの日本を下したことで、金メダルの輝きがさらに増した」と評している。