11月8日、日本水泳連盟は競泳の2024年パリ五輪代表選考基準を発表した。2017年以降に開催されたオリンピック、世界選手権までの記録をもとに「派遣標準記録」を設定。来年3月に行なわれる代表選考会(東京アクアティクスセンター)の個人各種目決勝で、同記録を突破して2位以内に入った選手が代表内定となる。
設定された派遣標準記録は、世界10位相当。今年7月に福岡で開催された世界水泳で、競泳ニッポンの獲得メダル数は銅2つのみ。2000年以降では、01年福岡大会、09年ローマ大会、15年カザン大会、22年ブダペスト大会の4個を下回り、過去最少記録で終戦。大会後、横山貴ヘッドコーチは「かなり世界とは離されている感じ」と危機感を口にしていた。
ゆえに、ハードルの高い派遣標準記録にはトップ選手を指導するコーチ陣から基準緩和を求める意見書も出されたようだが、水泳連盟の方針は「選手全員が決勝に進出し、金メダルを含む複数のメダル獲得を目指せること」を目標に掲げ、これまで通り厳しく、高い記録を一発勝負のプレッシャーのかかる選考会で出し切ることを求めた。
この発表を受け、日本代表の池江璃花子は9日自身のX(旧ツイッター)を更新。「世界で一番厳しいと言われてる日本の競泳の覇権標準記録。50.100フリーの派遣記録見たけど自由形大国のオーストラリアよりも速い」(原文まま)と投稿。代表入りの狭き門に驚きを隠せなかった。
その投稿の約1時間後、池江は再びXを更新。どうやら重大なミスに気付いたようで「覇権×→派遣〇」と誤字を訂正。ほっこりするような流れにユーザーらは反応。「『覇権→派遣』。何だか、かわいい」「確かに覇権かも笑」「親近感を感じる間違いw」「これはこれでかっこいいですね」「制覇してください!」とフォローが相次いだ。
パリ五輪まで約8か月。世界水泳で惨敗を喫し、大きな立て直しが急務とされる日本競泳陣。「目指すべき記録」が強調されたいま、大舞台で戦える選手は現れるだろうか。
構成●THE DIGEST編集部
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設定された派遣標準記録は、世界10位相当。今年7月に福岡で開催された世界水泳で、競泳ニッポンの獲得メダル数は銅2つのみ。2000年以降では、01年福岡大会、09年ローマ大会、15年カザン大会、22年ブダペスト大会の4個を下回り、過去最少記録で終戦。大会後、横山貴ヘッドコーチは「かなり世界とは離されている感じ」と危機感を口にしていた。
ゆえに、ハードルの高い派遣標準記録にはトップ選手を指導するコーチ陣から基準緩和を求める意見書も出されたようだが、水泳連盟の方針は「選手全員が決勝に進出し、金メダルを含む複数のメダル獲得を目指せること」を目標に掲げ、これまで通り厳しく、高い記録を一発勝負のプレッシャーのかかる選考会で出し切ることを求めた。
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