12月26日に世紀の一戦が行なわれる。ボクシングのWBC＆WBO世界スーパーバンタム級王者・井上尚弥（大橋）と、WBA＆IBF同級王者のマーロン・タパレス（フィリピン）による王座統一戦まで、いよいよ３週間を切った。

　２本のベルトを手にする２人のチャンピオンの激突となるこの試合は、世界中からの注目度が日増しに高まり続けている。そんななか、初の４団体王座統一を目指すタパレスの勝利を期待する声が、彼の母国メディアで伝えられている。
【PHOTO】ビッグマッチへ気合十分！井上尚弥がタパレスとの４団体統一戦へ決意表明！

　フィリピンのニュースサイト『GMA Integrated News』はタパレスをサポートするスタッフのひとり、24歳のカール・ジェイムズ・マーティン氏の強気なコメントを紹介している。

　現地12月７日に配信された記事を見てみると、自身もスーパーバンタム級のボクサーであったマーティン氏は、ここまで厳しいトレーニングを３週間順調に消化しているタパレスを間近で見たうえで、現地メディアに「すべて順調だ」とモンスター退治に自信を示す。そして、「タパレスが勝つことを心から願っている。フィリピン人は、みんな彼を応援している」と話し、熱烈なエールを送っている。

　配信された見出しには「マーロン・タパレスの勝利のカギはディフェンスとコンディショニング」と見逃せないワードが綴られており、マーティンがタパレスの戦いを分析。同氏は無敵の日本人王者に対して、「イノウエ打倒のチャンスは十分あり得る」と主張している。
  　マーティンは「（タパレスが）ムロジョン・アクマダリエフ戦でも使ったショルダーロール（相手のパンチに対する肩によるブロック）は大きなアドバンテージになるだろう。12月26日の試合でも使えるといいね」とコメント。「ナオヤ・イノウエにとっては、タフな試合になるだろう」とタイトルマッチの見通しを立てており、「ディフェンスが試合のキーポイント」と鋭く指摘している。

　さらに、「彼のコンディションが本当にカギだ。なぜなら、そこからどれだけ持ちこたえられるのか。スタミナと忍耐力が分かる」と述べ、世紀の一戦を迎える当日まで入念な準備が必要だと付け加えている。

　フィリピン人初の４団体王座統一という快挙に向け、チーム一丸となっているタパレス陣営。日本が世界に誇る怪物ボクサーからの金星を目指すため、すでに具体的な戦術にも言及するなど、”打倒・井上尚弥”に執念を燃やしている。

　トレーニングを支えてきた仲間の力強い言葉、そしてサポートへの熱意は偉業達成へのこの上ない後押しとなるだろう。

構成●THE DIGEST編集部

【関連記事】井上尚弥vsタパレス戦まで残り１か月…。英メディアも期待「ファンはエンターテインメントに事欠かないだろう」

【関連記事】「イノウエを倒す準備はできている」井上尚弥戦に臨むタパレス陣営に自信！米ボクシングサイトがフィリピン人王者の熱意を伝える

【関連記事】“モンスター退治”にタパレスが意欲!? ８階級制覇パッキャオも実践した高地トレに母国メディア注目！「重要な最終段階だ」