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フィギュア

「みんな敵だと思って…」気力、体力ともに今年最後の力を振り絞る羽生の滑走は23番。宇野は?高橋は?【男子SP滑走順】

THE DIGEST編集部

2019.12.20

「疲れはある」と言いつつも、氷上に立てば羽生は独自の世界観を作り出すだろう。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

「疲れはある」と言いつつも、氷上に立てば羽生は独自の世界観を作り出すだろう。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

 18日夕方に拠点となるカナダから帰国した羽生は、この日の公式練習を欠席した。
「正直、練習どころではなくて…」と連戦の疲労、そしてグランプリファイナルの敗戦を経て、「色々考えながら日々を過ごした」という。
 
 そして19日の公式練習では、4回転ループにトライするもののステップアウト、続く4回転サルコーもシングルに、とミスを重ねた。曲が終わってから再び、4回転サルコー、4回転ループなど着氷させてはいたものの、彼の表情からは不安が見てとれた。
 
 しかし、4年ぶりとなる全日本フィギュア選手権出場の羽生は、それを言い訳にしないスケーティングを約束した。
「この大会に合わせてきた選手たちもいる。彼らに敬意を持ち、失礼にならない全力の演技をしたい。試合になれば、みんな敵だと思って戦う」と、自分に言い聞かせるかのように意気込みを語った。

 そして、20日に行なわれる男子シングルのSPの滑走順は、宇野昌磨が19番、その宇野とともに練習する島田高志郎が20番、田中刑事が21番と続く。羽生は23番、高橋大輔が28番となっている。
 
 バンクーバー五輪銅メダルの高橋、ソチと平昌五輪金メダルの羽生、平昌五輪銀メダルの宇野と、メダリストが3人も集った「史上最強」との呼び声も高い今回の全日本選手権の男子シングルだが、現在の立ち位置はそれぞれ違う。
 
 宇野はコーチを変更し、ようやく今後の方向性が見えてきた。高橋はアイスダンスへ転向を控えた最後のシングル、そして羽生は彼にとって最強のライバル、ネイサン・チェンの登場で、自分のスケートを改めて見直す時期を迎えた。それだけに、勝負の行方は想像できない。一瞬たりとも見逃せない、戦いの舞台が整ったといえるだろう。

【男子シングルSP滑走順】
19 宇野昌磨(トヨタ自動車)
20 島田高志郎(木下グループ)
21 田中刑事(倉敷芸術科学大)
22 佐藤洸彬(南部美人)
23 羽生結弦(ANA)
24 山隈太一朗(明治大学)
25 須本光希(関西大)
26 鎌田英嗣(明治大)
27 山本草太(中京大)
28 高橋大輔(関西大学KFSC)
29 友野一希(同志社大)
30 日野龍樹(中京大)

 男子シングルは、12月20日(金)にショートプログラム(SP)、22日(日)にフリースケーティング(FS)が行なわれる。

構成●THE DIGEST編集部

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