日本が世界に誇る”モンスター”に挑戦状が叩きつけられた。

　昨年の12月26日、ボクシングの世界スーパーバンタム級４団体王座統一戦が東京・有明アリーナで行なわれ、WBC・WBO同級王者の井上尚弥（大橋）がWBA・IBF同級王者マーロン・タパレス（フィリピン）に10回KO勝ちを収め、史上２人目となる２階級での主要４団体王座統一の快挙を果たした。

　通算戦績は26戦全勝（23KO）。加えてスーパーバンタム級への転向元年、それもわずか２戦目で４団体王座統一という偉業は海外からも絶賛されている。

　例えば、米スポーツ専門局『ESPN』は今年最も活躍したボクサーに贈られる「ファイター・オブ・ザ・イヤー（年間最優秀選手）」に井上を選出。同局はバンタム級でも４本のベルトを手中に収めている点に触れ、「階級を上げても日本のスターが同じように圧倒的強さを見せた。これはまぎれもなく偉大なことだ」と手放しで称賛している。

　ところが、無敵を誇る日本人ボクサーに嫌悪感を示すかのように強く警告している人物がいる。米ボクシング専門メディア『Boxing News24』によると、元WBA・IBF世界スーパーバンタム級統一王者のムロジョン・アフマダリエフ（ウズベキスタン）が井上を挑発。「2024年にナオヤ・イノウエとの対戦が決まったら、俺の強さに彼はショックを受けるだろう」と語ったという。
  　元２団体王者は、「この階級で、俺は最高のファイターだ」と豪語。続けて、「俺はイノウエを倒すのに必要な武器を持っている。この階級で一番パワーがあるし、彼に今まで直面したことのない試練を与えるだろう」と自信たっぷりに語る。さらに、「イノウエを倒せると思っている」と断言。挑戦状とも受け取れる過激な発言を繰り返した。

　記事内では「イノウエが今年、アフマダリエフとの対戦を選ぶかどうか。そして戦うとしたら、ノニト・ドネアとのファイトのように崩れることなく、彼のパワーをうまく扱えるかどうかを見るのは、実に興味深いことになる」と記し、２人の今後の対戦に期待を寄せて締めくくった。

　４団体王座統一を果たした井上のもとには、元２階級制覇王者で『悪童』と呼ばれるルイス・ネリ（メキシコ）も「日本で会おうぜ！」とSNSに綴り、宣戦布告のようなメッセージを送っており、モンスターの次戦の対戦相手が誰になるのか早くも熱を帯びている。

　2024年も無敗を誇る日本人ボクサーには、世界中から刺客が絶えない気配だ。

構成●THE DIGEST編集部

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