格闘技・プロレス

選手の魅力、試合の面白さは言うことなし! 急速に売上げをアップさせたスターダム、今後リング内外で迎える変革とは?

橋本宗洋

2024.01.05

スターダムの看板レスラーでもある岩谷。イッテンヨンのIWGP女子選手権では、朱里と熱戦を演じた。写真:永島裕基

 2024年のスターダムは、1月3日・4日の連戦から始まった。3日が横浜武道館大会、4日がTDCホール。どちらもPPV中継されるビッグマッチ枠だ。

 横浜武道館大会では、6人タッグトーナメントと新人王トーナメントを開催。TDCホール大会のメインは岩谷麻優vs朱里のIWGP女子タイトルマッチだった。新人同士の闘いからユニット戦、そしてシングル王座戦と見応え十分。中野たむなど欠場者もいるものの、スターダムの層の厚さ、クオリティの高さを感じさせる2大会だった。

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 もう一つ触れておきたいのは、4日にジュリア率いるユニット「ドンナ・デル・モンド」(DDM)が解散したこと。突然の発表だったが、これは発展的解散だという。オリジナルメンバー3人(ジュリア、朱里=現在は別ユニット、舞華)全員が団体頂点の"赤いベルト"ワールド・オブ・スターダムを獲得。新たな道を進む段階に来たということだ。

 こうした風景の変化も、スターダムの見どころと言っていい。"赤いベルト"ワールド王座、"白いベルト"ワンダー・オブ・スターダム王座はともに12.29両国国技館大会でチャンピオンが変わった。赤いベルトは舞華、白いベルトは安納サオリが巻いている。どちらも初戴冠であり、新チャンピオンが2人同時に生まれたことで、タイトル戦線も大きく変化してくる。

 この変化の早さ、大きさがあるからこそ選手は必死で自己主張するし、ファンも目が離せなくなる。その一方で、トーナメントが開催できるくらい新人も増えた。昨年は5人デビューし、今年もすでにデビュー戦決定を待つ選手がいる。

 4日のメイン、岩谷vs朱里はそういう中で行われたことにも意味があるだろう。岩谷は団体一期生。朱里はスターダム旗揚げ前から他団体で活動してきた。風景が変わり、新しい選手がどんどん台頭してくる状況でベテランが底力を見せたのだ。ここに欠場中のメンバーが戻ってくれば、とてつもない陣容になる。
 
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選手と試合を支える“外枠”が今後どう整えられていくのか