マラソン・駅伝

まさに別次元!! 田中希実が驚異の”19人抜き”でトップ通過! 一方、16歳・ドルーリー朱瑛里も区間5位で意地の8人抜き!【都道府県対抗女子駅伝】

湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

2024.01.14

田中(左)は驚異の19人抜きを果たす異次元の走りを披露。ドルーリー(右)も8人抜きの快走を見せた。写真:永島裕基

 初の直接対決に大きな注目が集まった。

 1月14日、京都市内で第42回全国都道府県女子駅伝が行なわれ、1500・5000メートル日本記録保持者の田中希実(New Balance)と、前回大会で「驚異の17人抜き」が大きな話題を集めた16歳のドルーリー朱瑛里(津山高)がエントリーした激戦の2区(4キロ)は、田中が"19人抜き"という異次元のパフォーマンスでトップ通過。ドルーリーは区間順位では5位でフィニッシュし、3区(3キロ)を担う京山中3年の黒田六花に襷をつないだ。

 たけびしスタジアム京都に47チームが集結。午後12時30分に号砲が鳴り、故郷の威信を懸けた戦いの火蓋が切られた。

 序盤の先頭集団は石川、鳥取、大分。石川の1区を託されたのは、昨年の世界陸上10000メートル代表の五島莉乃 (資生堂)。元日に襲った能登半島地震で傷ついた故郷の想いを胸に走る26歳が1.5キロ過ぎから飛ばし、序盤から後続をどんどん突き放す展開に。中間地点では2番手以降に18秒差をつける快走で18分49秒の区間賞を獲得。トップで襷をつないだ。

 兵庫代表の田中は20番手で襷を受け取ると、力強い走りで一気にゴボウ抜き。2.6キロ付近でトップの石川をかわす驚異の"19人抜き"で首位を奪取した。東京五輪や世界陸上など、世界トップとしのぎを削った地力を発揮した24歳のタイムは12分11秒。区間記録にわずか4秒届かなかったが、区間賞をマークする圧巻の強さで3区に襷をリレーした。

 一方、昨年の中学生区間である3区で、異次元の区間新をマークして注目を浴びた岡山代表のドルーリーは27番手で襷を引き継ぐと、前回よりも進化した姿を見せる。高校生になって長い距離を克服するスタミナ、スピードも一段とアップした16歳はグイグイ順位を上げて、「憧れの選手」だと羨望の眼差しを送る田中の背中を追いかけた。

 ドルーリーが8人抜きの快走を見せた岡山は19位まで順位をアップ。タイムは12分47秒でトップの田中とは36秒差で終え、フィニッシュ後は仲間と一緒に声援を送った。

 なお、レースは4区4キロ過ぎまで兵庫が独走だったが、静岡が首位を奪い返し、3位に神奈川、千葉、5番手に宮城、滋賀、熊本が続いている。
 

取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

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