誰も予想できない形であっけない幕切れとなった。

　１月23日、大阪市のエディオンアリーナ大阪でプロボクシング興行「Prime Video Presents Live Boxing６」が開催。東洋太平洋スーパーバンタム級６位の那須川天心（帝拳）がWBA・WBO世界バンタム級14位のルイス・ロブレス（メキシコ）と対峙。３ラウンド終了後、相手の思わぬアクシデントで試合続行が不可能となり、那須川がTKO勝ちを収めた。

　試合は54.8キロ契約体重８回戦で行なわれた。プロボクシング転向３戦目を迎えた神童は、今回初めて世界ランカーと拳を交えた。

　那須川は序盤、相手の動きを見極めながら右のジャブを繰り出し、素早い左ストレートをメキシコ人ファイターのボディに放つ。２、３回にはロブレスが反撃するも、那須川は無駄のない動きで相手に圧力をかけていき、左ボディ、ワンツーで確実にダメージを与えていく。

　完全に試合のペースを握り、３回が終了。４ラウンドに入る直前、誰も予想しないアクシデントが起こった。なんとロブレスが右足首を負傷して立ち上がることができず、試合続行が不可能に。まさかのゴングが鳴り響き、結果的に那須川のTKO勝ちが確定した。
　
　不完全燃焼な形で試合を終えた那須川。しかし、過去２戦よりも無駄のない動きで進化した姿を随所で見せたことは確か。苦笑いでデビュー３連勝を飾った。
構成●THE DIGEST編集部

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