日本記録樹立に並々ならぬ意欲を示している。
3月1日、明後日にスタートの号砲が鳴る「東京マラソン2024」のプレスカンファレンスが都内で開かれ、2年ぶりに同レースに出場する新谷仁美(積水化学)が驚きの出場理由を明らかにした。
今大会の男子はパリ五輪の選考対象レースだが、女子は対象外となっている。ハーフマラソンと1万メートルの日本記録保持者はトークセッション前に囲み取材に応じた。
2月26日に36歳を迎えたランナーは東京マラソンを選んだ理由を問われると、「移動がないから」と笑顔で答え、場の空気を和ませた。そう答えた背景には、女子マラソン日本歴代3位(2時間19分24秒)のタイムを持つベテランらしい明確なワケがある。
「20代の時と比べて、長時間の移動だと疲労が残ってしまう。自分が結果を出す上では無駄になってしまうし、パフォーマンスも落ちてしまう。今大会は前泊はしますが、当日は電車で移動しようと思えば(スタート地点まで)移動できるので」
アスリートとして、自分の最高のパフォーマンスを発揮するための選択肢のひとつだったことを触れたうえで、「(東京マラソンまで)数か月間の周りのサポート、努力が無駄にならないよう結果を出したい。結果を出してこそアスリートだと思う」と持論を展開した新谷。ゆえに、今大会は「自分の目標設定のために走りたい。変わらず、日本記録というところを目指していきたい」と強い決意を誓う。
1月28日には自身がペースメーカーを務めた大阪国際女子マラソンで前田穂南(天満屋)が2時間18分59秒で走破し、19年ぶりに新記録を叩き出した。「悔しい以外、何もないと思っている」と本音を漏らし、「自分が対価をもらってプロとしてやっている以上、1番でないと価値を下げてしまう」と話し、東京マラソンでの日本記録樹立の野望を燃やしている。
また、「極力マラソンは走りたくない」と苦笑いするほど、今でもその気持ちは変わらないというが、「(マラソンは)選手と応援の距離が短い」とも表現。「トラックだと(観客との)距離があるので。応援の距離感が魅力」と陸上トラックとの違いを述べたうえで、沿道からの声援を楽しみにしているようだ。
五輪出場を目ざさず、日本記録をターゲットにした異端児は2日後に迫った本番に向けて「これまで人任せのマラソンをしてきたのが反省点。トラックの5000メートル、1万メートルでは自分で勝負を仕掛けて結果につながってきたので、今回のマラソンは自分で勝負ができるよう理想の走りを追い求めてやっていきたい」と語り、目標をしっかり射程に捉えている。
取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)
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今大会の男子はパリ五輪の選考対象レースだが、女子は対象外となっている。ハーフマラソンと1万メートルの日本記録保持者はトークセッション前に囲み取材に応じた。
2月26日に36歳を迎えたランナーは東京マラソンを選んだ理由を問われると、「移動がないから」と笑顔で答え、場の空気を和ませた。そう答えた背景には、女子マラソン日本歴代3位(2時間19分24秒)のタイムを持つベテランらしい明確なワケがある。
「20代の時と比べて、長時間の移動だと疲労が残ってしまう。自分が結果を出す上では無駄になってしまうし、パフォーマンスも落ちてしまう。今大会は前泊はしますが、当日は電車で移動しようと思えば(スタート地点まで)移動できるので」
アスリートとして、自分の最高のパフォーマンスを発揮するための選択肢のひとつだったことを触れたうえで、「(東京マラソンまで)数か月間の周りのサポート、努力が無駄にならないよう結果を出したい。結果を出してこそアスリートだと思う」と持論を展開した新谷。ゆえに、今大会は「自分の目標設定のために走りたい。変わらず、日本記録というところを目指していきたい」と強い決意を誓う。
1月28日には自身がペースメーカーを務めた大阪国際女子マラソンで前田穂南(天満屋)が2時間18分59秒で走破し、19年ぶりに新記録を叩き出した。「悔しい以外、何もないと思っている」と本音を漏らし、「自分が対価をもらってプロとしてやっている以上、1番でないと価値を下げてしまう」と話し、東京マラソンでの日本記録樹立の野望を燃やしている。
また、「極力マラソンは走りたくない」と苦笑いするほど、今でもその気持ちは変わらないというが、「(マラソンは)選手と応援の距離が短い」とも表現。「トラックだと(観客との)距離があるので。応援の距離感が魅力」と陸上トラックとの違いを述べたうえで、沿道からの声援を楽しみにしているようだ。
五輪出場を目ざさず、日本記録をターゲットにした異端児は2日後に迫った本番に向けて「これまで人任せのマラソンをしてきたのが反省点。トラックの5000メートル、1万メートルでは自分で勝負を仕掛けて結果につながってきたので、今回のマラソンは自分で勝負ができるよう理想の走りを追い求めてやっていきたい」と語り、目標をしっかり射程に捉えている。
取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)
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