バレーボール

「とてつもないスキル。まさに規格外だ」伊リーグ優勝を狙う高橋藍、現地識者が語った日本代表 若きエースへの評価と期待

佳子S.バディアーリ

2024.04.27

プレーオフ決勝第3戦ではチーム2位の14得点を挙げた高橋。写真:佳子S.バディアーリ

 バレーボール界最高峰と呼ばれるイタリアリーグ/スーペルレーガで今シーズンの王者が決まろうとしている。その大舞台で躍動しているのが、男子日本代表の高橋藍だ。所属するレギュラーシーズン5位ミント ヴェロ バレー・モンツァの主力として3戦先勝を狙い、同2位シル スーサ ヴィム・ペルージャと激闘を繰り広げている。

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 アウェーで初戦を落としたモンツァだが、ホームでの第2戦に勝利。しかし、現地4月25日に再び敵地で迎えた第3戦で2敗目を喫した。1勝2敗で臨む本拠地での第4戦は、優勝の可能性をつなぎとめるために負けられない戦いとなる。

 第3戦の熱気が残るペルージャの『パラ・バルトン』で、同国リーグを熟知する識者2人をインタビュー取材。戦いを振り返り、日本代表の若きエースへの評価と期待を語ってくれた。

 1人目は、イタリア公営放送のバレーボール中継と言えば国内で知らない人はいない名物実況、マウリッツィオ・コラントーニ氏。まず、モンツァがセットカウント1-3(15-25、18-25、26-24.19-25)でペルージャに2勝目を譲った戦いを総評した。

「今日の試合は、これまでの決勝2戦でミスによる失点が大きく勝敗を左右することを理解したペルージャがクオリティと強度を上げてきた。モンツァは非常に危険なチームなんだ。猶予を与えていたら、レベルを上げて勝機を奪っていただろう。それは、彼らがプレーオフをどのように勝ち抜いてきたかを見れば分かることだ。だが、今日は硬さが目立ったね。経験値の差もあったと思う。戦艦ペルージャを前にして、プレッシャーを感じるのは当然。まして、とんでもない熱量の応援が支配するアウェー戦だったからね。次戦でモンツァがどんな戦いをみせるか楽しみだ。ネット向こうの相手に惑わされることなく、自分たちのプレーを楽しむことに集中できれば、違う試合展開になるかもしれない。けれど、ペルージャがそう簡単にチャンスを与えるチームでないことも確かだ」

 そして、アウトサイドヒッター(OH)高橋について、「ランは、とてつもないスキルを持った選手。まさに規格外だ。だから個のポテンシャルはお墨付き。第4戦でチームに違いをもたらすには、OHトリオを組むカナダ代表のスティーブン・マーとエリック・レプキーの調子が重要になる思っている」と述べた。
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往年のイタリア代表セッターが語った高橋藍の評価とは?