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スーパー女子高校生・久保凛が2分3秒60の快走で田中希実を突き放す!800m予選全体トップ通過で決勝進出「パリ五輪の参加標準記録を切りたい」【陸上・日本選手権】

湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

2024.06.29

16歳の久保(右)が田中(左)を抑え、800m予選トップ通過を果たした。写真:田中研治(THE DIGEST写真部)

16歳の久保(右)が田中(左)を抑え、800m予選トップ通過を果たした。写真:田中研治(THE DIGEST写真部)

 パリ五輪の代表選考会を兼ねた日本選手権(新潟市・デンカビッグスワンスタジアム)は3日目は女子800m予選が行なわれ、スーパー女子高生の久保凛が初出場。8個の日本記録を持つ中長距離界のエース・田中希実と同じ3組に登場し、2分03秒60で逃げ切り、明日の決勝に駒を進めた。

 5月3日の静岡国際でU18の日本新記録(2分03秒57)を樹立し、6月12日の木南記念でも日本のトップ選手や東京五輪5位入賞の王春雨(中国)を抑えて優勝を果たすなど、急成長を遂げている16歳が大舞台で観衆の度肝を抜く快走を見せた。

 スタート良く飛び出した久保は序盤からトップに踊り出ると、スピードを落とさずそのまま先頭で1周目を通過する。田中が久保の後ろに迫りピッタリつくも16歳は動じず、首位を譲らない。卜部蘭も追い上げて久保を捉えようとするが、現役高校生は最後まで抜かせずトップ選手相手に全体首位のタイムで決勝進出を果たした。

 久保はレース後、「自分のリズムを大切にして前半から先頭で走るというのは意識していました」と明かし、「焦りことなく、自分のリズムを保って走れた。全体1番のタイムでゴールできたというのは良かったと思う」と満足した表情で振り返りながら、「パリ五輪の参加標準記録(1分59秒30)を切れるように頑張りたい」と、決勝での飛躍を堂々宣言した。
 
 一方、前日に1500mでパリ五輪の出場権を内定させた田中は2分04秒36でフィニッシュ。今大会は1500、5000mの3種目にチャレンジしており疲労も溜まるなかで、上位につける粘り強い走りを見せた。

取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)

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