モータースポーツ

エンジニアからの指示に「急かすなよ!」角田裕毅、フリー走行のトラフィックで苛立ち… トラブル続きの初日は「ブラックフライデー」と専門メディア

THE DIGEST編集部

2024.07.20

初日はFP1で8番手、FP2で19番手となった角田。(C) Getty Images

 F1第13戦のハンガリー・グランプリが開幕し、7月19日には2度のフリー走行(FP1、FP2)が実施された。

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 2週間前のイギリスGPで4戦ぶりに入賞(10位)を飾ったビザ・キャッシュアップ・RB(以下RB)の角田裕毅は、「VCARB01」の特性が低中速コーナーの多い「ハンガロリンク」に合っているとして「ポイント獲得の準備はできている」と今週末に向けて自信をうかがわせていたが、FP1では26周を走行して全体8番手となる1分19秒260というベストタイムを計測するなど、まずまずの週末のスタートを切った。
 
 しかし続くFP2では、フロントサスペンションのセットアップに問題を抱えていたためにガレージ内での作業に多くの時間を費やすこととなり、13周回でベストタイム(1分19秒606)は19番手止まり。アタックラップではトラフィックに引っかかるなど、フラストレーションの溜まるセッションを過ごすことになった。

 角田は初日を終え、チームの公式サイト等を通して、「全体的には、チームとして良い1日となり、FP1では好スタートを切ることができました。午後のFP2では、コース上の混乱と車の問題により、走行プランが若干変更となりました。他がロングランを行なっている中でクリーンなラップを刻むのには苦労しました。全体的に、チームは序盤のような力強いパフォーマンスを発揮しているので、ポジティブな雰囲気が漂っています」とのコメントを発している。

 彼はまた、チームメイトのダニエル・リカルドがFP2で8番手(1分18秒371)につけたこともあり、メディアのインタビューで「彼のパフォーマンスからも、明日に向けて自信が持てます」とポジティブに語った(フランスのモータースポーツ専門サイト『NEXTGEN-AUTO』より)。

 しかし、RBのチーム代表であるローラン・メキーズは、「それは一種の『ブラックフライデー』であり、ユウキは縁石に設置してある小型カメラのひとつに接触してしまった。どうしてそうなったのかは分からないが……。そしてピットで車を調べると、リアウイングがピット内の信号機に接触したこと、さらにセッティングにミスがあったことも判明した。彼は非常に不満そうだった」と、角田を多くの災難が見舞ったことを明かしている(オランダのF1専門サイト『RN365』より)。

 レーシングディレクター、アラン・パーメインは「我々にとっては半分良い1日だった。残念ながら、FP2でユウキの車のフロントサスペンションのセッティングに問題が発生し、原因は判明したが、時間内に修正することができず、実質的に彼はFP2で走ることができなかった。一方でダニエルは車に非常に満足しており、速く、競争力があるように見えたが、明日はユウキもそうなるべきであり、そうなるはずだ」と、初日を振り返るとともに、今後に期待も寄せている。
 
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「無線で角田の苛立ちに満ちたメッセージを聞くのは今回が初めてではない」