格闘技・プロレス

「いじめをやめて!」性別騒動で揺れる女性ボクサーが誹謗中傷に切実な訴え!一方で「危機は金メダルで結実する」とも【パリ五輪】

THE DIGEST編集部

2024.08.06

周囲が騒がしくなるなか、堂々の4強進出を決めたケリフ。金メダル奪取に邁進する。(C)Getty Images

 性別問題で非難の的となった女性ボクサーが切実な想いを吐露した。パリ五輪・女子ボクシング競技の66キロ級に出場しているイマネ・ケリフ(アルジェリア)だ。
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 今大会の開幕を目前に控え、ケリフは57キロ級のリン・ユーチン(台湾)とともにバッシングに晒された。昨年の世界選手権でDNA検査を用いた性別適格性検査で、「XY染色体を持っている」と結論づけられて失格。五輪出場の是非を巡って批判的な意見が噴出し、初戦でケリフが戦ったイタリア人選手がパンチ力を脅威に感じて途中棄権すると、さらにその傾向が高まった。

 IOC(国際オリンピック委員会)は2選手の出場資格に関して、パスポート上が女性である点を強調しながら、疑いの余地はないと断言した。「IBA(国際ボクシング協会)による突然の恣意的な決定であり、正当な手続きなしで失格となったものだ」と主張し、「2人は犠牲者である。IOCは2人の選手が現在受けている誹謗中傷に心を痛めている」と声明を発表。トーマス・バッハ会長も同調して両選手へのサポートを約束した。

 8月3日と4日に行なわれた準々決勝で、ケリフとリンはともに勝利してベスト4進出を果たし、銅メダル以上を確定させた。ふたたび議論が活発化するなかで、ケリフは動画ポータルサイト『SNTV』のインタビュー取材に応じ、苦しい胸中を明かしたのだ。

 25歳のアスリートは「世界中の人びとに伝えたい。オリンピックの原則とオリンピック憲章を遵守して、すべてのアスリートをいじめないでほしいと。本当に大きな影響を及ぼしてしまうんです」と訴え、「それは人びとを破壊し、考えや精神、心を殺してしまう。そして人びとを分裂させてしまうのです。だからこそ、どうかいじめをやめてほしいと切にお願いします」と続けた。
 
 加えてケリフは「家族がひどく心配している」と漏らし、五輪期間中はメンタルヘルスを担うチームからSNSの閲覧を禁止されているという。そのうえで「神の思し召しがあれば、この危機的状況は金メダルによって結実するでしょう。それが最高の答になると思う」とも語った。

 女子66キロ級の準決勝は現地6日に開催され、ケリフはジャンジェン・スワンナペン(タイ)と対戦。一方で台湾のリンは翌日の女子57キロ級準決勝でエスラ・ユルドゥズカフラマン(トルコ)と相まみえる。

構成●THE DIGEST編集部

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