プロボクシングの世界スーパーバンタム級4団体統一王者の井上尚弥(大橋)が9月3日、東京・有明アリーナで2度目の防衛戦に臨み、元IBF同級王者テレンス・ジョン(TJ)・ドヘニー(アイルランド)と対戦。7ラウンド開始直後、井上がボディを連打し、ドヘニーは腰をおさえながら苦悶の表情を浮かべ、試合続行が不可能に。そのままゴングが鳴り、井上が7回14秒TKO勝利を挙げ、4団体統一王者として日本人初のV2を達成。これでプロ戦績は28戦28勝(25KO)と無敗街道をばく進だ。
試合前、両者の当日体重は井上が62.7キロ(前日55.3キロ)、ドヘニーは66.1キロ(同55.1キロ)でリングに上がった。今回は4団体統一戦のため当日計量は実施せず、無敵の日本人王者は1階級上の相手と拳を交えた。
1回は両者とも慎重な立ち上がり。井上は距離を詰めてプレッシャーをかけるが、サウスポーのドヘニーは強く警戒しながら一発を狙う。2回には井上がコーナーにドヘニーを詰めながら左右のパンチ、ボディを放つ。
3回はドヘニーが手数を出していくが、井上は慌てず冷静にパンチを見切る。残り10秒で井上の鋭い右がドヘニーの顔面に飛ぶ。手探り状態のなか、4回はドヘニーの強い左が井上の顔面を襲うが、絶対王者は細かい左ジャブを放ちながら、鋭い右ストレートなど多彩な攻撃を仕掛け、相手のボディに重いパンチを打ち込む。
井上はドヘニーとの距離をじりじり詰めてワンツー、破壊力のあるパンチをボディに打ち込み、ダメージを蓄積させる。前半戦ラストとなる6回は井上が前に踏む込んでワンツー、ドヘニーもギアを一段階上げて反撃するが、井上の右ボディ、左フック、速いワンツーなど手数を出していき、ドヘニーのボディが叩かれる鈍い音が会場に響く。
迎えた7回、井上は開始直後に猛烈なボディの連打を炸裂させる。アッパー気味に井上の左が元世界王者のボディを捉えると、ドヘニーはたまらず腰をおさえる。右足も引きずり苦悶の表情を浮かべたサウスポーの姿を見たレフェリーは試合続行が不可能と判断し、試合終了のゴングが鳴った。
会場は騒然としたまま、無敵のモンスターが2度目の王座防衛を果たした。
前回のルイス・ネリ(メキシコ)戦はボクシング興行として34年ぶりに東京ドームで開催され、日本人として初めてメインを務めた。世紀の一戦から4か月、もう一段階進化したモンスターが絶対王者たる実力を世界にアピールした。
取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)
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試合前、両者の当日体重は井上が62.7キロ(前日55.3キロ)、ドヘニーは66.1キロ(同55.1キロ)でリングに上がった。今回は4団体統一戦のため当日計量は実施せず、無敵の日本人王者は1階級上の相手と拳を交えた。
1回は両者とも慎重な立ち上がり。井上は距離を詰めてプレッシャーをかけるが、サウスポーのドヘニーは強く警戒しながら一発を狙う。2回には井上がコーナーにドヘニーを詰めながら左右のパンチ、ボディを放つ。
3回はドヘニーが手数を出していくが、井上は慌てず冷静にパンチを見切る。残り10秒で井上の鋭い右がドヘニーの顔面に飛ぶ。手探り状態のなか、4回はドヘニーの強い左が井上の顔面を襲うが、絶対王者は細かい左ジャブを放ちながら、鋭い右ストレートなど多彩な攻撃を仕掛け、相手のボディに重いパンチを打ち込む。
井上はドヘニーとの距離をじりじり詰めてワンツー、破壊力のあるパンチをボディに打ち込み、ダメージを蓄積させる。前半戦ラストとなる6回は井上が前に踏む込んでワンツー、ドヘニーもギアを一段階上げて反撃するが、井上の右ボディ、左フック、速いワンツーなど手数を出していき、ドヘニーのボディが叩かれる鈍い音が会場に響く。
迎えた7回、井上は開始直後に猛烈なボディの連打を炸裂させる。アッパー気味に井上の左が元世界王者のボディを捉えると、ドヘニーはたまらず腰をおさえる。右足も引きずり苦悶の表情を浮かべたサウスポーの姿を見たレフェリーは試合続行が不可能と判断し、試合終了のゴングが鳴った。
会場は騒然としたまま、無敵のモンスターが2度目の王座防衛を果たした。
前回のルイス・ネリ(メキシコ)戦はボクシング興行として34年ぶりに東京ドームで開催され、日本人として初めてメインを務めた。世紀の一戦から4か月、もう一段階進化したモンスターが絶対王者たる実力を世界にアピールした。
取材・文●湯川泰佑輝(THE DIGEST編集部)
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