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ラグビー

「いい選手は一貫性を保てる」ラグビー日本代表の新主将・立川理道にジョーンズHCが期待するものとは?

向風見也

2024.09.07

主将を務めるのは17年以来となる立川。(C) JRFU

主将を務めるのは17年以来となる立川。(C) JRFU

 フレッシュな人材に機会を与える。一方、先頭に立たせるのは熟練者に限る。

 それが、いまのエディー・ジョーンズの方針なのだろう。

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 ラグビー日本代表は今年6月、新体制を始動させている。ここで約9年ぶりにヘッドコーチとなったジョーンズは、大幅な若返りを図った。
 
 過去の常連組に辞退者や故障者が相次ぐなか、3年後のワールドカップオーストラリア大会を見据え選手層を広げにかかる。

 もっとも、グラウンドレベルで選手をドライブする主将には、ワールドカップ4度出場のリーチ マイケルを擁立。若手をリーダーにする考えはないかと聞かれれば、たとえ話を用いてこう応じた。

「いま、10本の苗木を植えているとします。毎日、水をやり、草むしりをし、土を変える。ただし、10本の木は同じ成長速度で伸びるとは限らないと思います。植えた『木』のなかで、一番成長が早いのは誰か。それを見たいです。自分自身でリーダーシップの資質を伸ばしたい選手の出現に期待します」

 8月下旬からのパシフィック・ネーションズカップでは、新たなシニアプレーヤーが主将となった。

 立川理道。目下休養中のリーチより1学年下の34歳だ。

 2012年から4年間続いた最初のジョーンズ体制下でブレイクし、15年のワールドカップイングランド大会では南アフリカ代表などから歴史的3勝を挙げた。その後は一時、代表と距離を置くこともあったが、23年5月には所属するクボタスピアーズ船橋・東京ベイの主将としてクラブ史上初の日本一に輝いた。

 攻防の境界線の近くで繰り出す繊細なスキル、ピンチを未然に防ぐ危機管理能力に秀でたスタンドオフ兼インサイドセンターであり、他者への優しさと勝負への厳しさを有する組織の兄貴分でもある。ジョーンズは期待する。

「若手にはうまくいっていると興奮しすぎたり、うまくいかないと落ち込みすぎたりするというアップダウンがあります。ただ、試合中、とてもいいところととても悪いところが両極端にわかれるということはそうそうありません。そんななか立川は、落ち着き具合、次のプレーをどうするかの判断力で優れている」
 
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