ラグビー

20時以降はスマホに触らず、日常的に英語学習も…。ラグビー日本代表・原田衛が実践するストイックな取り組み「邪魔になるものは排除していったほうがいい」

向風見也

2024.09.13

新生エディー・ジャパンでフッカーを務める原田。(C) JRFU

 自分に厳しい。

 ラグビー日本代表の原田衛は、今年初選出ながら6月からのサマーキャンペーンで全5試合に先発した。

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 身長175センチ、体重101キロの25歳。スクラムやラインアウトの要にあたるフッカーの位置を全うしながら、鋭く突進し、鋭くタックルする。

 国内では東芝ブレイブルーパス東京の副将として。今年5月までの国内リーグワン1部を制している。

 パフォーマンスとキャリアとの合わせ技によってか、このほど若返ったナショナルチームでは早くも幹部候補生のよう。代表の冠がつかないゲームでは、共同主将の一角を担ったこともある。

 高まる周りの評価に、当の本人はどこ吹く風だ。

 約9年ぶりに復帰したエディー・ジョーンズヘッドコーチに叱咤激励されているのを踏まえ、こう述べていた。

「エディーさんには、ワールドクラスになるなら十分じゃないと常に言われていて。自分でも認識できます。日々のトレーニングだったり、私生活の態度だったり、すべてにおいて。まだまだですね。まだまだ」

 兵庫県伊丹市出身。神奈川の桐蔭学園中へ進学してから、文武両道の日々を過ごした。中学から高校へ内部進学すると、普段7限まで授業のある理数科に通いながら強豪ラグビー部で1年からレギュラーになった。卒業まで2季連続で4強入りした。

 この期間は、単身赴任していた父との2人暮らしだった。勉強するよう厳しくしつけられた。本人曰く「強制的」に机に座る日々を通し、決められたタスクをやり抜く集中力、辛抱強さを身に付けた。

「強制的にではありますが、僕のなかでは重要な6年間だったなと。何かを続けてやるというの(感覚)は、経験のなかで培われたと思います」

 教科書で得た知識も糧とする。大人になって英語学習を始めた際には、こう所感を述べたものだ。

「日本の英語教育は悪いものじゃないなと。日本人は英語を話せないと言われますけど、しっかり勉強したら(問題ない)。文型は、ある程度、理解できたので」

 約半年間の浪人生活を経て9月に入学の慶大では、高校時代に続いてチームの主将を任された。

 そして2022年度、複数クラブの競合を経てブレイブルーパスへ入団。ステージアップを期し、「先シーズンくらい」から新たな習慣を作った。

 毎晩、スマートフォンを断つようにしたのだ。
 
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