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GPファイナル14年ぶり米国人戴冠の裏で、歓喜の涙を流した新女王に日本人スケーターが送った粋な“祝福ポーズ”【フィギュア】

THE DIGEST編集部

2024.12.08

GPファイナルを制したグレン(中央)。千葉(左)と坂本(右)もメダルを獲得した。(C)Getty Images

 現地12月7日、フィギュアスケートのグランプリ(GP)ファイナルはフランス・グルノーブルで女子フリーが行なわれ、米国のアンバー・グレンが合計212.07点で悲願の初優勝を飾った。出場6選手のうち5人が勢揃いした日本勢は初出場の千葉百音が銀メダル、連覇を狙った坂本花織が銅メダルに輝いた。その舞台裏では日本人選手の粋な祝福セレブレーションが脚光を浴びた。

 最終滑走のグレンを残し、暫定1位に千葉、次いで坂本、樋口新葉が一緒に米国人スケーターの演技を見守った。グレンは冒頭から高く、幅のある豪快なトリプルアクセルを着氷させると、会場は大歓声。その後もジャンプを着実に降り、安定感ある演技でフィニッシュした。

 そしてキスアンドクライで得点を確認して優勝を知ると、グレンは「ギャアーー!」と絶叫しながら隣に座るコーチと熱い抱擁を交わし、「オーマイガー!」と驚愕のリアクションを見せる。すると、国際映像の中継はグリーンルームにいた千葉、坂本、樋口にスイッチすると3選手は左手を前にし、右手を後方に伸ばすグレンのフィニッシュポーズを真似て初優勝を果たした25歳を祝福。その光景にグレンは歓喜の涙を流した。
 
 GPファイナルで米国人が優勝したのは2010年のアリッサ・シズニー以来、実に14年ぶり。オリンピックやパラリンピックを放送する米スポーツ局『NBC Sports』によると、今シーズンのGPシリーズ2大会とファイナルで優勝した米国人はミシェル・クワン(1995年)、サーシャ・コーエン(2002年)に続き史上3人目であり、GPファイナルで優勝した女子選手としては、2004年のイリーナ・スルツカヤ(ロシア)以来の最年長記録を刻んだ。

 優勝直後、リンクサイドで同局のインタビューに応じた彼女は「今シーズンは目まぐるしかった。自分の努力がようやく実を結んでとても嬉しいわ」と興奮気味に語り、「今日氷上に行く前に、私は自分自身に『あなたはここにいる、私はここまで来た、ただやるだけよ!』と言い聞かせて臨んだの」と明かしている。

構成●THE DIGEST編集部 

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