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ラグビー

ワールドクラスのNZ代表TJペレナラが再び旋風を巻き起こす!? 昨季低迷のBR東京で33歳司令塔が健在を証明【リーグワン】

向風見也

2025.01.25

BR東京に加わったニュージーランド代表のペレナラ。(C) Getty Images

BR東京に加わったニュージーランド代表のペレナラ。(C) Getty Images

 再来日で話題のラグビー選手がいる。TJペレナラ、33歳。このほど、リーグワン1部のリコーブラックラムズ東京へ加わったばかりだ。

【動画】昨季10位のBR東京が同3位のサンゴリアスを破った一戦
 これまでオールブラックスことニュージーランド代表として、2度のワールドカップ出場などで計89キャップを獲得。攻防の起点となるスクラムハーフとして、漫画のシーンにしやすそうな技と判断で局面を打開する。
 
 長短のパス、キック、サイドアタック、捕まえられながらの繋ぎ…。

 2020年度には、下位に低迷していたNTTドコモレッドハリケーンズ(現レッドハリケーンズ大阪)へ1季限りで入団。当時のトップリーグで同部初となる8強入りを成し遂げた。

 その際の仕事ぶりは、いまなお健在である。

 昨年末の12月28日に行なわれた第2節では、都内の秩父宮ラグビー場で東京サントリーサンゴリアスを苦しめた。後半5分頃に勝ち越し、続く9分にだめを押すまでの間、接点で圧を受けながらも腰を深く落とし、楕円球を保護し、適宜、さばいたり、自ら仕掛けたりした。死角へ伸びるひとつずつのパスが長く、速いから、守る側は対応しづらそうだった。

 ノーサイド。33—32。昨季12チーム中10位と低迷したブラックラムズにとって、昨季3位のサンゴリアスから勝ったのは20年ぶりの出来事だった。

 シーズンが進むと、現実との折り合いをつける様子が伝わる。

 25年1月18日、東京のスピアーズえどりくフィールドで第5節を迎えた。ペレナラは、本職と異なる司令塔のスタンドオフで先発した。

 正スタンドオフ候補の一時離脱、スタンドオフがプレーできる別な選手の位置を動かしたくないというチーム事情を受けてのことだ。ペレナラに代わってスクラムハーフのスターターとなる髙橋敏也の名を挙げ、新ヘッドコーチのタンバイ・マットソンは説明する。

「敏也も辛抱強く(今季の出番を待ってくれた)経験のあるスクラムハーフです。またTJはワールドクラスのコンペティターであり、ゲームドライバーです。スタンドオフでの経験も(ニュージーランド代表などで)ある。簡単なディシジョンでした」

 名医が専門外の急患を受け入れる格好か。本人もこの調子だった。

「試合前にジャージィを見ると、機会を与えてくれたチーム、自分が好きなことをさせてもらっていることへの感謝の念がわきます。それは9番だろうが10番だろうが(それぞれスクラムハーフ、スタンドオフの背番号)、関係はありません」
 
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